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    株式会社バトンのロゴ写真

    株式会社バトン

    • ちいさなモノづくり会社のちいさな満足

      こんにちは株式会社バトンで代表をしていますワタリです。私たちの会社は自分たちで製品を企画して、工場に依頼をして生産して、在庫をもって、ブランドを立ち上げて、販売している、小さな会社です。

      どんなブランドをやっているかというと、例えばスニーカーブランドのblueover(ブルーオーバー)、バッグブランドのwonderbaggage(ワンダーバゲージ)、コモノ雑貨のtinyformed(タイニーフォームド)などです。まだいくつかブランドをやっていますが、こんな感じの製品を作って卸や小売販売をしています。あとstruct(ストラクト)という実店舗やオンラインストアも運営しています。他には他社様のブランドのお手伝いなどを行ったりしています。

      なんだかいろんなブランドを持ってお店もあったりしますが、数人で回している小さな会社です。そんなバトンという会社は法人化して5年位ですが、靴のブランドの立ち上げが2011年からなので、そこから数えるとちょうど10年が立ちました。

      ■会社を立ち上げるまで
      もともと私はプロダクトデザイン事務所に勤務し、クライアントから依頼受け、これからの商品企画やデザインを考えプレゼンを行ったりしていました。モノヅクリに近いと言えば近いですが、あくまで全体の工程の中の一部分だけに携わっていただけで、実際モノを作って販売したことはありませんでした。

      バトンという会社を設立したのは、自分自身、初めてのブランドであるブルーオーバーの立ち上げが大きなきっかけです。ブルーオーバーは当時、勤めていたデザイン事務所を辞め、フリーランスとしてデザインの仕事をしていたときに、数名の仲間の協力を経て立ち上げたスニーカーブランドです。

      ブランドを始める前、ちょうど2000年代あたりでしょうか、アップルがipodなどのプロダクトを展開し始め、成長していった時代です。それはまさに、ハードウェアからソフトウェアへと移行する時代、中国がモノヅクリ大国として急成長していった時代です。日本は阪神淡路大震災やリーマンショックといった出来事が起こり、国内の小さな工場にとって厳しい時代になっていました。そんな中、プロダクトデザインのフリーランスとして、モノヅクリにかかわっていた私に何かできることはないかと考え、つながりのあった靴の工場の若い職人さんに相談したのがきっかけでした。

      それと、自分で作って売ってないのに、「これが良いデザインです」と言ってる自分に納得できなくなってきた時期だったということもあります。ようは自分が手掛けたデザインの行く末を最後まで見たかったということですね。なんで靴だったのかは、純粋に靴が好きだったからという単純な理由です・・・

      そんなデザインしかしたことなかった私はたくさんの人たちの協力を経て2011年4月、大阪福島区にあるメリヤス会館地下一階のフロアからブルーオーバーをスタートすることができました。そのときの一緒に動いてくれた仲間には本当に感謝感謝です。

      そんなこんなで初めてのブランド運営も少しづつ続けることができ、2016年に法人化することになりました。そしてブランドも増えていきました。

      ■バトンという会社はこんなところ
      そうこうしているうちに10年がたってしまい、ここで一度振り返って、自分たちが何をしたいのかを考えなおしてみました。

      これまでモノをつくって、売ってみて思ったことは、作る人は何かしら「想い」みたいなのがあって、世の中にうまれ出るんだな、ということです。私自身、ブランドを立ち上げたときには、「こうしたい」という想いや願いはありました。なかにはお金が目的といった人もいるのでしょうが、それはそれで別の大変さがあるはずなので、全然問題ないと思っています。

      ものをつくって売るというのは、社内/社外、いろんな人たちが関係しあってつくられ、売られていきます。一つの商品を買ってもらうまで、それこそチーム一丸となってすすめていかなければなりません。初めて立ち上げたブルーオーバーがまさにその状況でした。大変なこと、いやなことは当然あります。ですが、それも含めて、私とっては忘れられない時間と経験であり、改めてモノに携わることが好きなんだなぁということがわかりました。

      仕事に携わるみんなが楽しみながら、苦しみながら、自らの場所で責任を持ち、考えて、伝えて、売っていく。それで、売り上げを立てて、利益を生み出し、それぞれの生活が維持される。そんなものづくり、ブランドづくりができたらなぁと思って会社を続けています。

      私はものづくりを通じて、作りたい人、つくる人、つたえる人、うる人、つかう人、その一つ一つの連続した関係性をきれいにつなげることがバトンという会社の役割だと考えています。そして、私たちの手がけたモノで携わる人たちみんなが、ハッピーな気持ちになってくれればとてもうれしいです。

      ■協力してくれる人探してます。
      とはいえ数名で会社を回しているので、つねに人手が不足しています。マーケティングや販売管理、ECの改善で結構社内リソースがガンガン削られているので、デザインや撮影、ライティングなんかのクリエイティブ周りはどんどん協力いただける方たちにお願いしていこうとしています(もう今年決めました)。もちろんプロモーションやマーケティングまわりもご協力いただける方をさがしていますし、製造の方ともつながりをもっと強化したいと思っています。つまりは、いろいろとお声がけ頂き、モノづくりをもっと活性化させて、可能性を広げたいと思っています。

      どんな人がいいかというと、やっぱり私たちのやっているブランドをヒントとして、その世界観を楽しめる人。ブランドの理解ができるのが前提だと思います。そして自分自身にやりたい目標があって、誠実で、粘り強くチャレンジし続けれるような人とお仕事をしていきたいと思っています。

      特に若い人(ちなみに私は四十路です)でモノヅクリにチャレンジしたい、売ってみたいと考えている人は、私が役に立てるかどうかはわかりませんが、ご遠慮せずにご相談ください。むかし私が仲間から助けられたので、その恩返しができたらと思っています。

      ■具体的になにしているの?
      では私たちの会社が具体的にしていること、できることはなんなのか。それはプロジェクトによっては一部であったり、全部だったり、様々なケースがあります。モノが出来て売られるまでの順序に沿って書いていきます。

      ①ほしいものをおもいつく
      生活していて、不便だなと思ったり、こんなん欲しいな。を提案します。社内でもブランドを立ち上げたい人がいれば、応援しますし、個人の方でも相談に乗ったりしています。ここはとにかく熱量が一番大切。

      ②協力工場を探します
      私たちが得意とする製品ジャンルはありますが、それ以外でも国内、海外含めていろんな工場を探します。そこで工場の取引条件や具体的にできることを聞いて、プロジェクトとマッチするかを検討していきます。
      大きいインジェクション成型は投資額にビビッて躊躇します(コモノなので)

      ③デザインと設計、ブランドを描く
      生産できる条件と、つくりたい仕様を重ねて、デザイン(設計)を起こします。ブランドを立ち上げる場合は、並走してブランド名、コンセプト、サイト周りを固めていきます。プロダクトデザイン、グラフィックデザインとかですね。この段階では一つあたりの商品の値段は全く見えていません。クリエイティブ要素が強めなフェイズですね。

      ④試作と修正
      デザインと仕様書をもとに、工場へサンプルの依頼をします。やっぱりここは、テンションがあがる場面ですね。ですが、試作が一回で終わることはまずありません。仕様通りでなかったり、使ってみて新たな改善ポイントが見えてきます。そして、サンプルをもとに修正を繰り返します。大体3回ぐらいでフィニッシュしないと工場に方のご機嫌がナナメになっていきます。3回のチャンスでより完成度を高めねばなりません。担当者の腕の見せ所です。

      ⑤モニターをして最終仕様を決める
      最終サンプルを長い間使用します。そこで仕様の微調整を行います。ここで新たな問題が見つかったらとても面倒です、③に戻ったりします。場合によっては、いろんな人にもモニターをお願いします。この段階で一つあたりの商品価格がようやく見えてきます。難しそうなら、仕様を変えたり、販売の作戦を練ったりしていきます。モニターがさんざんな結果だった場合、撤退する勇気も必要です。

      ⑥はじめてのお披露目
      いよいよ、ここから、市場への入り口です。展示会に出展して受注をとったり、最近ではクラウドファンディングなんかも活用したりします。この段階ではブランドの全体像も姿が現れてはじめ、商品撮影や商品ページのブランドサイトをつくりだします。プロモーションも場合によればここからスタートです。最近は展示会が本当に厳しいです・・・
      展示会で出現する、リスクを取らない委託条件ありきの小売店舗には要注意です。扱ってくれるからと言って安易な返事はしてはなりません。
      結果によっては撤退もアリです。まだ引き返すことはできます。

      ⑦資材手配
      量産に向けて資材を取り寄せます。工場にまるっとお願いする場合(OEM)もあります。工場にデザインもお願いするのはODMといいます。資材発注を終えると、もうあとには引き返せません。個人であれば相当ドキドキするフェイズに入り込んでいきます。

      ⑧量産、納品
      いよいよ工場への発注です。量産へ向けての品質管理と不良基準などを明確にして、商品になったときのリスクヘッジを行います。地味ですが、しっかりしないと大けがするところです。サンプルやモニターでは問題なかったのに、量産で問題発生はザラにありますので、時には諦めの覚悟も持たねばなりません。検品、納品まで終えて、一安心です。がまだまだ道のりは長いです。

      ⑨販売スタート。ここからが本当のスタート。
      ようやくまいた種が実り、刈り入れの時期です。卸販売であれば、各得意先への出荷手配。小売店舗やECであれば、サイトへの商品アップなどを行い、販売をおこないます。販売後は在庫管理や追加発注、販売管理も毎日行っています。

      実店舗においては、卸先の店舗数の多さや取引先のネームバリューだけで数字をつけることは難しくなってきています。それよりも商品と、取り扱い先店舗の親和性といったほうが、回転率が良い結果となっています。(ただし、私たちの手掛ける商材の場合ですが)ECにおいては、近年ショッピファイやベース、ストアーズなどの優良カートシステムが増え、UI/UXの改善が常に行われており、断然サイトデザインの手間やコストが相当省かれました。その反面、より集客方法やリピート率、そのためのコンテンツの重要性が高くなっています。

      両方にいえることは、ブランドの世界観を理解し、ターゲットに適切に届けるということが重要です。売れなかったら、とことんあせります。

      ⑩地道なマーケティング
      モノの良さはあるものとしても、置くだけでは商品はうれません。そこでブランドを知ってもらうための話題作り、広告戦略を立てます。ほしいと思われるためのコンテンツや、SNS運用がそれにあたります。ここだけでも相当時間と労力が発生します。ブランドとユーザーを理解して、最適な手法を選択してひたすら実行と改善を繰り返します、まさに地道な修行のようです。
      私たちの会社には、これらの販促系、マーケ系のいろんな営業メールが頻繁に届きますが、事務的営業メールが多いので基本スルーですね。お願いするときは依頼先のことをしっかりと調べてからお願いしています。

      ⑪フィードバッグと繰り返されるモノヅクリ
      自社ECを行っているので、SNSやサイトを通じて、購入されたエンドユーザーさまからのレビューやご意見を頂くことができます。とっても大事なことで、次の開発に向けての活力(厳しいご意見も含めて)、アイデアにしていきます。①への種子ですね。ここもしっかりと念入りに取り組む必要があります。もし、プロジェクトが失敗だという結果でも次につなげることが大事です。

      と、めちゃざっくりとですが一連の流れです。私たちは基本的にこれらを数人で行っています。ものをつくる動機やブランドのクリエイティブは感性的な部分が多く、ものづくりやプロモーションはロジックを駆使することが増えてきます。どちらだけでもダメでお互いに程よいバランスに保つのがポイントです。あと作業ボリュームは圧倒的に⑨と⑩が大変です。日常的に行わなければならず、消費動向も毎日追いかけていく必要があるので、本当に大変です。

      もし中小零細の製造系の会社さんで、自社でブランドを始めて、売っていきたいと考えておられるなら、販売とマーケティングは専任を用意したほうが絶対にいいです。

      ■小さい会社なりの満足
      私たちがつくるモノはすべて、マスに向けたものではなく、セグメントを絞ったいわゆるニッチと呼ばれる場所の人に向けて作っています。決して多くの人には行き届きませんが、モノに込められた想いに共感してくれた人たちに届けばよいと考えています。ふつうのものに比べ割高になるであろうその商品には、割高に対して納得してもらえるようなコトを含めなければなりません。

      ・買わせるのではなく、欲しいと思われるコト

      ・つかう人たちが気分よくなれるコト

      ・今の自分よりも、新しい景色がみえるようになるコト

      ちょっと抽象的なことを書いてしまいましたが、とにかく買っていただくお客様には機能的満足感だけではなく、精神的満足感も同じくらいに高いものであるべきだと思います。

      そのためにはモノが生まれる背景や過程も含め、かかわる人たちが、みんな楽しく、真剣に、誠実に、だれかの為に働ける会社であるべきだと考えています。でなければ精神的満足感を提供できるモノはできないからです。(ここはブルーオーバーの理念にも通ずるところかな)

      経済における規模感はとても小さく、影響もあたえることはないかもしれませんが、そんな小さい会社なりの満足があってもよいと思っています。

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