新型コロナウイルスの影響はファッション・アパレル業界に大きな影響を与え、それらは当然、業界の採用活動にも大きな影響を与えています。以前実施したアンケートにおいても、採用枠の変更が各社で見られた他、面接、選考の方法も変更するという企業も多く見られました。
その中で、各社取り入れていたのが「オンライン面接(Web面接)」です。
既に実施している企業からは「候補者にとっては全くハードルに感じられていないかも」「嫌なリアクションはあまり無いように見える」といった声があがる一方、「なかなか実施できていない」という企業の声も耳にします。
面接を受ける学生にとっては、物心ついたときからスマートフォンが身近であり、抵抗は少ないですが、面接ということもあり、背景や面接を受ける場所、その際の服装等を気にする学生の声を耳にします。
以前行った2022年卒業予定の学生へのアンケートでは、オンラインで問題ないという回答がほとんどを占める中、一度も会わないで完結することに抵抗無しと答えた学生は全体の1割という結果でした。
一次選考や二次選考であれば、オンライン面接で問題無いが、最終面接までとなるとちょっと…というのが本音でしょうか。まだ実例がないことと、企業の情報発信の幅が狭い、十分でないということも一因かもしれません。
オンライン面接(Web面接)に対応するためには、オンライン面接(Web面接)それ自体は当然のこと、面接に至るまでの情報発信という観点でも十分な対応が必要であると言えそうです。
本記事では、情報発信…ではなくオンライン面接(Web面接)をこれからはじめるという方へ、そのやり方を簡単に、またその際の注意点をご紹介します。
これまで面接を数多く経験した人事担当者オンライン面接(Web面接)をいざはじめようとなるとどうしても戸惑ってしまうもの。事前に注意点を確認し、しっかりと対策をしておきましょう。
オンライン面接(Web面接)の注意点
ツールの選定は肩肘張らずで問題無いが、イヤホンやマイクの準備を
利用するツールについては、社内ですでに利用しているオンライン会議システムがあれば、そちらで問題ありません。
セキュリティの問題等で、社内で制限されるものもあるかと思いますので、確認の上ご利用ください。
ツールを選定できたら、候補者の立場に立ち、簡単に参加可能か、参加時にアプリが必要か、ブラウザで問題無いかなど、スマートフォンでの利用、パソコンからの利用、どちらの場合についても確認しておきましょう。
社内での会議については、そこまで質にこだわることは無いと思います。
それでも会議中に、タイピングの音が響く、音声にノイズが多く会話を聞き取るだけで精一杯になってしまいやり辛い、といった経験はありませんか?
イヤホンを利用しなければ、パソコンのスピーカーから流れる音をそのまま取り込んでしまい反響してしまいますし、マイクを利用しなければ、タイピングしている音等ノイズをそのまま取り込んでしまいます。
こうしたノイズは会話を邪魔してしまい、候補者にとってもあまり良いことではありません。
事前にマイクやイヤホンを用意し、できるだけノイズを防ぐようにしましょう。
また、回線の問題により、会話が途切れてしまうことがあります。
そうした場合は、早めに判断し、電話での会話に切り替えましょう。音声は電話で、オンライン会議システムではカメラのみとすることで、改善することもあるのでお試しを。
チェックリスト
- ツールは社内で利用しているシステムでも問題無し。社内の詳しい方に確認してみて
- マイク、イヤホンの準備を
- 回線等の問題が起きた際の対応策を考えておく
オンライン面接(Web面接)の案内は十分に
オンライン面接(Web面接)を行っていれば、回線等の問題は起き得るもの。
何か問題が起きることを想定して対策することが大切であるということは、先ほどをお伝えしました。
これは面接を設定した人事担当者に限った話ではなく、候補者にも言えることです。
事前にご注意いただくよう、そしてなるべく問題が起きないよう推奨環境等もあわせてメールやメッセージでお知らせしておきましょう。
そうしたお知らせひとつあるだけで候補者も安心して、面接に臨むことができます。
また、それらにプラスして、スマートフォンであればアプリのインストールが必要かどうか等、設定方法・接続方法も送付しましょう。
直前での設定でうまくいかないと、面接の開始時刻が遅れてしまいます。
十分にテストをしていても、当日なかなか接続できないということもあるので、その場合(非常時)の連絡先もお伝えし対応することをおすすめします。
事前案内チェックリスト
- オンライン接続時のURL
- 接続方法の案内
- 事前に設定してほしい内容があればマニュアルを作成し送付 (接続確認の方法あれば尚良し)
- 面接時の推奨環境
- マイク、イヤホンの推奨
- 非常時の連絡先
オンライン面接(Web面接)のポイント
会社に訪問することが難しい今、オンラインでその際の体験をなるべくカバーする、もしくは新しい体験としてつくりあげる必要があります。
会社の雰囲気を知りたい、会社で働く社員の方とお会いしてみたいという学生の声は多くあり、その声に応えるためにも、オンラインだからこそできる方法をとるのもそのひとつ。
企業の発信している情報を見直し、作成資料を一新する、動画コンテンツなどを用意する、といった方法もあれば、社員に協力いただき、座談会のようなコンテンツを企画するのもあり。
面接時であれば、カメラをつないだまま、オフィスツアーを行うというのもできるかもしれません。
できることは多くあるので、どうすれば、候補者にしっかりと伝えることができるか、今一度検討してみてはいかがでしょうか。
ところで皆さん。
オンラインでのMTG等を行っている際、なんだか一人で喋っている感覚に陥ってしまうことはありませんか?
声は聞こえているのか、話を聞いているのかと不安になったり、リアルな場面だと問題ないはずの間が途端に気になったり、そうした積み重ねが違和感となり、話辛くなってしまうといった経験をしたことがある方もいるかと思います。
面接時にも十分起こり得ることなので、対策として相槌等のリアクションを少しオーバーにしてみましょう。
画面越しでは、軽減されて伝わってしまうリアクションを、少しオーバーにすることで補い、声が聞こえていること、しっかりと聞いていることを伝えてあげると、候補者にとっても話やすい空気を作ることができます。
その際は、カメラにしっかりと目を向けるといった部分も少し注意してみてください。
慣れないオンラインで難しいこともあるかと思います。
アイスブレイクを適度に挟むことも緊張を和らげるひとつとなります。
以下の記事を参考に背景でコミュニケーションをとってみるのも良いのではないでしょうか。(Zoomの場合)
WebでのMTGや面接で活用される「zoom」の背景をオリジナル画像に
最後に
オンライン面接は難しいこともある一方、メリットもあります。
接点を持つことが難しかった、遠方に住む候補者との接点を容易に持つことができますし、海外からの参加も当然あるでしょう。
候補者にとっても同様にメリットがあります。
状況が変化した場合でも、オフライン、オンライン、0か100かで分けるのではなく、状況に応じて使い分け、効率的な採用活動を行いましょう。
ファッション・アパレル業界に特化、
累計400社以上の企業にご利用いただいている「READY TO FASHION」の特徴をぜひご覧ください。