こんにちは!フランスでも寒さが厳しく、私の住んでいるリヨンでも、街を歩いていると分厚いダウンに帽子、マフラーぐるぐる巻きスタイルの人ばかり見かけます。

日本より少し冬の長いフランスでは、オシャレもしたいけど、防寒は必須…!去年着てたコートはもう飽きたけど、また新たに新品を買い替えるにはちょっとお財布に余裕がない…そんなわがままな願いを叶えてくれるのが、フランス各地で行われている“vide dressing”(ヴィッド・ドレッシング)です。“vide=空の”、“dressing=衣装部屋”で、直訳すると「空の衣装部屋」、つまり、季節の変わり目にタンスを空にする、フランス版フリーマーケットです。私の住むリヨンでも、各地で様々なvide dressingが行われています。私インターンY、vide dressingと聞けばすぐに飛んで行き、取材と称してあれやこれやと買い物してきたので、今回は行ってきたvide dressingのうちのいくつかをご紹介します!

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まず一つ目は、“Violette Sauvage(ヴィオレット・ソバージュ)Vide Dressing”。こちら、パリ、リヨン、リール、ナントなどフランス各都市を毎月巡っている、フランスで一番大きいvide dressingのイベントなんだとか。人気イベントだけあって、当日会場に着くとすでに長蛇の列が…。受付で入場料の2€(250円ちょっと)を払い、女性達でごった返す熱気むんむんの会場へいざ突入です!

だだっ広い会場には、ハンガーラックが縦横に並べられ、洋服がぎゅうぎゅうに詰め込まれています。各ブースの出店者は、個人、古着屋さん、アクセサリーや雑貨の作家さんと様々。ただし、violette sauvageを企画している団体が出店者を選りすぐり、動物の毛皮やブランドのコピー商品の出品も禁止しているので、商品の可愛さと品質は確かです!

洋服がありすぎてめまいがするほどだったんですが、辛抱強く探せばかなりの掘り出し物に出会えること間違いなし!また、欲しいけどちょっと高いな~と思っても、値切り交渉をすればほとんどの出店者さんが気さくに応じてくれます!マダムが昔着ていたハイブランドの洋服を大量に出品しているブースもあったりして、私インターンYもイタリアの某有名ブランド、それもアルパカ毛の超あったかコートを値切り(笑)、ほぼ新品に近い状態で50€(7千円弱ほど)でゲットできました!

 

 

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そして二つ目は、“Vintage Day”。こちらはリヨンの古着屋さんが一堂に会する、昨年から始まった新しいイベント。フレンチカジュアルやヨーロピアンアンティーク、エキゾチックなアジアの民族衣装など、各店のこだわりは様々。楽しくてついつい洋服を何枚も見比べていると、「2枚買ってくれたら安くしとくわよ」とお店のマダムの悪魔のささやきが…。

メインは古着なんですが、オーダーメイドのオシャレ家具屋さんやレトロなキッチン雑貨を取り扱うお店なんかも出店していて、何時間でも見ていられちゃう。買い物に疲れたらカフェで一休みすることもできるんです。

 

 

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そして最後の三つ目は、“Friperie Dimanche(フリプリー・ディモンシュ)”。こちらはリヨンでファッションを学ぶ学生たちのグループがオーガナイズするイベント。会場はなんとリヨンの川沿いに停泊している船の中!こちらのイベントはファッション学生たちの私物フリーマーケットだけでなく、バー、DJ、アーティストのミニ展示会や、タトゥースタジオの出張ブースまでありました。お酒を飲んだり、合間にタトゥーを入れてもらったりしながらお買い物、とチルな感じのいかにも若者らしいイベントでしたよ。

 

 

ちなみにvide dressingは、上に書いたようなvide dressingの団体や古着屋さんが集まって行うものばかりでなく、一般の人たちが数人集まってアパートの一室なんかで行うものもあります。こちらは割と本来のvide dressing、フリーマーケットの趣向に近く、こういう小さいイベントの方が多いですが、もし良いものを安く買いたいのならあまりお勧めはしないかも。何故なら、出店するための審査などはもちろんないので、売っている洋服もかなり着古されたものが多いから。毛玉だらけのニットや伸び切ったTシャツなんて!という方には、規模が大きめのvide dressingに行かれることをオススメします!

 

さて、いかがでしたか?今回は全編を通してばっちりお買い物を楽しんできた私ですが、いろんなイベントへ行くたびに思ったのは、フランスでの服の循環システムがエコフレンドリーでとっても素敵だということ。フランスは日本に比べると古着屋さんが少ないように感じますが、その代わりにvide dressingのような個人同士での洋服のやり取りは日本よりも盛んなのではないでしょうか。洋服が、人から人へ、世代から世代へ受け継がれていく。そんな場所に、老いも若きも嬉々として出かけて行っているのがすごく印象的でした!

ちなみに、洋服に値段のタグがなく、それぞれの持ち主に聞かなければいけないイベントもありました。おしゃべり好きでコミュニケーション上手なフランス人ならではの、チャーミングなシステムだなと思います。そういう風に洋服を通して会話や人と人の繋がりが生まれるのも、vide dressingの魅力ですね。

vide dressingは各団体によって不定期開催なので、是非フランスを訪れた際は近くのvide dressingをネットなどで探してみてくださいね!個人的には、facebookのイベントページで探すのがオススメ。数珠つなぎで近くで開催されるものがたくさん出てくること間違いなしですよ!

それでは、今回はこの辺で。また次の記事でお会いしましょう!Au revoir!(フランス語でさよなら!)

 

Text&Photo:akane yamazaki (READY TO FASHION MAG 編集部)

READY TO FASHION MAG 編集部

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