2018年4月30日に学生団体「FtoS」が大阪大学の「いちょう際」にて、ゲリラファッションショーを開催した。テーマは没個性。
FtoSとは?
2017年に大阪大学の学生を中心として設立された新鋭ファッション団体。
ファストファッションにおける、発展途上国の過酷な労働環境、洋服への愛着の薄れ、大量の衣服廃棄などの様々な問題から、「若者のファストファッションからスローファッションへの意識の変革」を目標に掲げ、ファッションショーや展示会などの様々な活動を通して、若者にファッションの魅力やスローファッションの魅力を伝え、若者が変わることで、現状が少しでも良くなるのではないか、という想いのもと設立された。
Twitter: https://mobile.twitter.com/FtoS_170427
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埋没された個性
奇妙な仮面をつけ、蒼白な服を纏った一様な集団が大学内を行進した。
今回設定されたショーのテーマは「没個性」。
ファストファッションが与える様々な問題を切り口に、「若者のファストファッションからスローファッションへの意識の変革」を理念に活動する同団体。
ファストファッションやSNSが広く普及することにより、素早く流行を追い、安価で服が手に入るようになった。同じような服を着た人が溢れているような感覚は以前よりも増えているだろう。
同ショーでは、全員が同じ顔をした仮面を付け、白という何色にも染まらない色の服を着ることにより、
このような無個性のファッションが蔓延している現状を表し、警鐘を鳴らした。
“僕は僕らしく生きていく自由がある”
一見すると、同じ色を着た全員が無個性に見えるものの、同団体がさらに表現したのは、その中で如何に「個性を出すか」。
一人一人に注目すると、白一色の中であっても様々な着方をしていることが分かるだろう。
強烈なインパクトと同時に、ファッションのありかたを問われ、またファッションの可能性を感じるような、力強いメッセージの込もったショーだった。
強い信念を持ち、斬新な取り組みをする「FtoS」。今後の注目度はますます上がるに違いない。
【学生団体FtoSより】
「私たちFtoSは、”自分らしく生きていく”為のツールとして、そして自信を持って心から自分を楽しむ為にファッションを提案します。
今回の『サイレントマジョリティー』のテーマは、没個性。もしも全員が同じ服を着て歩いたら?そこに生まれるのはただの無個性の群れなのか、それとも無個性の先に新たな可能性があるのか?それは、もしや光を生む可能性もあるのか。
私たちは個とは何なのかを追求する為に、阪大生を集め、”いちょう祭で全員が同じ服を着てキャンパスを歩く”という全く新しいショーの形態の実行を決意しました。
立ち上がりましょう、サイレントマジョリティー達。」
Text : READY TO FASHION MAG 編集部