先月開催した、トークイベント「ファッション業界のキャリアデザイン」には、なんと高校生の参加もありました。

世の中にはそんな早い段階からキャリアを考えている人がいるなんて凄い…高校時代の自分に見せてやりたいですよ、ほんと。一方で「そういう時代になってきているだなぁ」と実感しました。

その中で最も関心が高く、質問が多かったのが「将来に向けて今準備すべきこと」に関する内容。

今回はこれをテーマにまとめてみたいと思います。

知識は体験には勝てない。徹底的に体験せよ。

「今のうちに勉強しておいた方が良い事はありますか?」

誤解を恐れずに言うならば、机の上のみでの学びはほとんど意味を成しません。頭で覚えたことってどんどん忘れていってしまうんです。でも、経験として覚えたことはその後もずっと残っていきます。

自分の子供のころを思い出してみてください。強烈な体験って今でもはっきりと覚えてませんか?そうした経験の積み重ねが学びや気付きを生み、新たなチャレンジに役立っていきます。一方、暗記で覚えた教科書の内容って忘れていってしまいますよね。体験の中にこそ学びがあり、体験しない限り学ぶことは難しいんです。

トークイベント後の質問コーナーでは、インターンを通じた学びの場を欲しいという方が多かったですが、まさに学生時代にファッション業界で働くということをリアルに体験するということはとても良い機会になるでしょう。

しかしながら、日本のファッション業界においては、まだまだインターン制度が充実しているとは言えないのが実情です。その為ただ一方的にインターンの機会を待っているだけでは、その機会を得る事は難しいでしょう。そして、これまで多くの方がそうした機会に恵まれずに就職先を決断しなければならないという歴史が繰り返されています。

自分に何が向いているのか、興味を持ち続けられるのかもわからない中での就職は、ある意味ギャンブルに近い。
逆に体験による学びがあれば、より良いキャリアを選択することができます。

時間のある今だからこそ、とにかく体験することに拘って色々な世界に触れる事。
今のうちにしておいた方が良いことはこの一言に尽きます。

ビジネス一連の流れを知ること

では、何を体験しておくと良いのか。
答えはビジネス全体の流れを体験することです。

机上で学んできたことだけを突き詰めていくと、どうしても視野が狭くなってしまします。作り手側は販売側やお客さんの声、販売側は作り手側や生産者の想い。双方に理解を深めることでより良い商品やサービスに繋がりますし、全体の流れを知ることで改めて自分の役割が何なのかが明確に。

こうしたことを早い段階で体験できれば、最高の学びとなります。

その為の手段はインターンだけではなく、実際に自分でビジネスをやってみるという方法もあります。最近では学生起業家も増えてますし、良い意味で起業という手段自体が身近になってきています。もし周囲にそうしたビジネスをやっている人がいればそのお手伝いをすることから初めてみるのも一つです。むしろ大きな企業よりも広範囲で学べる事が多いはずです。

時間は有限。どういう時間を過ごすかによって未来の自分が決まります。
今だからこそ体験できること、質に拘って、良い時間を過ごして欲しい。本当にそう思っています。
未来の自分の為に、大切な今を過ごしっていってください。

※キャリアデザインや起業に興味のがある、相談に乗って欲しいという学生さんはTwitterもしくはInstagramにて自己紹介と相談内容を添えてフォロー&直接DMください!(ただし、私の時間も有限ですのでご相談多数の場合は前回のトークイベントに参加された方、TwitterもしくはInstagramで繋がっている方を優先とさせていただきます。ご了承ください。)

この連載は皆さんからの質問にお答えする形で進めていきます。是非お気軽にご質問ください。

質問はこちらから:https://naoyayoshida.sarahah.com/

【注意事項】質問頂いた内容は、連載内でご紹介させていただく場合もございます。 また、全のお問い合わせに関しまして、お答えできかねますのでご了承ください。

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吉田直哉

ファッション業界への就職を目指し、新卒でバーニーズジャパンに入社。 その後リクルートエージェント(現リクルートキャリア)にて様々な業界における転職支援、採用支援を経て、現在はファッション業界のヘッドハンターとして活動しつつ、ファッション業界におけるキャリア教育、コンサルティング業務、コミュニティー企画・運営など幅広く活動中。