LVMHとは、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH Moet Hennessy ‐ Louis Vuitton SE)の略で、一般的な呼称です。1987年にモエ・ヘネシーとルイ・ヴィトンの合弁によって生まれて以来、名だたるブランド買収するなどしてフランス・パリを拠点とする世界最大級の多業種複合企業体(コングロマリット)となりました。
この記事では、そんなLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの概要と傘下ブランド、LVMHで働く方法について解説していきます。
ラグジュアリーブランドの会社を見る<目次>
LVMHとは、ベルナール・アルノー氏によって築かれた世界トップのラグジュアリー企業
LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH Moet Hennessy ‐ Louis Vuitton SE)とは、フランス・パリを拠点とする世界最大級の多業種複合企業体(コングロマリット)です。全世界で19万6000人以上を雇用。2022年度の全体売上高は約792億ユーロ(約11兆1600億円)に上ります。
1987年にモエ・ヘネシーとルイ・ヴィトンが合併したことからはじまり、現在ではファッションやジュエリー、香水、酒類など幅広いカテゴリーで数多くのブランドを傘下に持っています。
LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるのは、筆頭株主でもあるベルナール・アルノー(Bernard Arnault)氏。フォーブスが発表した2023年版世界長者番付によると、推定保有資産額2110億ドル(約28兆円)で首位にランクインしています。
「GUCCI(グッチ)」や「Saint Laurent(サンローラン)」「ブシュロン(BOUCHERON)」などを抱えるケリング(Kering S.A.)、「Chloe(クロエ)」や「DUNHILL(ダンヒル)」「Cartier(カルティエ)」などを抱えるリシュモン(Compagnie Financière Richemont SA)と並び、ファッション業界の世界3大コングロマリットとして知られています。
日本支社であるLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパン株式会社(東京都千代田区平河町2-1-1)は、1987年に発足。ノルベール・ルレ(Norbert Leuret)氏が代表取締役社長を務めています。
LVMHグループ傘下のブランド一覧(※2023年6月時点)
LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンは「ファッション&レザーグッズ」「ワイン&スピリッツ」「パフューム&コスメティックス」「ウォッチ&ジュエリー」「セレクティブ・リテーリング」などの6つの事業部門で構成されており、70以上ものブランドを保有しています。
ファッション&レザーグッズ
ファッション&レザーグッズ部門の2022年の売上は約386億4800万ユーロ(約5兆4107億円)。14のブランドを保有しています。
・Berluti(ベルルッティ)
・CELINE(セリーヌ)
・Christian Dior(クリスチャン・ディオール)
・Emilio Pucci(エミリオ・プッチ)
・FENDI(フェンディ)
・GIVENCHY(ジパンシィ)
・KENZO(ケンゾー)
・LOEWE(ロエベ)
・Loro Piana(ロロ・ピアーナ)
・LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
・MARC JACOBS(マーク ジェイコブス)
・MOYNAT(モワナ)
・Patou(パトゥ)
・RIMOWA(リモワ)
(参考)
ファッション&レザーグッズ部門
パフューム&コスメティックス
パフューム&コスメティックス部門の2022年の売上は約77億2200万ユーロ(約1兆810億円)。15のブランドを保有しています。
・ACQUA DI PARMA(アクア ディ パルマ)
・Benefit Cosmetics(ベネフィット コスメティクス)
・CHA LING(チャリン)
・Fenty Beauty by Rihanna(フェンティビューティー バイ リアーナ)
・Fresh(フレッシュ)
・GUERLAIN(ゲラン)
・KENZO Parfums(ケンゾー パルファム)
・KVD Beauty(ケーブイディービューティ)
・LOEWE Perfumes(ロエベ パルファム)
・Maison Francis Kurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)
・MAKE UP FOR EVER(メイクアップフォーエバー)
・Officine Universelle Buly(オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)
・Parfums Christian Dior(パルファン・クリスチャン・ディオール)
・Parfums GIVENCHY(パルファム ジバンシイ)
・STELLA by Stella McCartney(ステラ バイ ステラ・マッカートニー)
(参考)
パフューム&コスメティックス部門
ウォッチ&ジュエリー
ウォッチ&ジュエリー部門の2022年の売上は約105億8100万ユーロ(約1兆4813億円)。8つのブランドを保有しています。
・BVLGARI(ブルガリ)
・CHAUMET(ショーメ)
・Fred(フレッド)
・HUBLOT(ウブロ)
・Repossi(レポジ)
・TAG Heuer(タグ・ホイヤー)
・Tiffany & Co.(ティファニー)
・ZENITH(ゼニス)
(参考)
ウォッチ&ジュエリー部門
ワイン&スピリッツ
ワイン&スピリッツ部門の2022年の売上は約70億9900万ユーロ(約9938億円)。25のブランドを保有しています。
・Ao Yun(アオ・ユン)
・ARDBEG(アードベッグ)
・BELVEDERE(ベルヴェデール)
・Bodega Numanthia(ボデガ・ヌマンシア)
・CHANDON(シャンドン)
・Château Cheval Blanc(シャトー・シュヴァル・ブラン)
・Château d’Yquem(シャトー・ディケム)
・Château Galoupet(シャトー・ガルペ)
・Cheval des Andes(シュバル・デ・アンデス)
・Cloudy Bay(クラウディ・ベイ)
・Colgin Cellars(コルギン・セラーズ)
・Dom Pérignon(ドン・ペリニヨン)
・Domaine des Lambrays(ドメーヌ・デ・ランブレイ)
・Eminente(エミネンテ)
・Glenmorangie(グレンモーレンジィ)
・Hennessy(ヘネシー)
・Joseph Phelps(ジョセフ・フェルプス)
・Krug(クリュッグ)
・Mercier(メルシエ)
・Moët & Chandon(モエ・エ・シャンドン)
・Newton Vineyard(ニュートン・ヴィンヤード)
・Ruinart(ルイナール)
・Terrazas de los Andes(テラザス・デ・ロス・アンデス)
・Veuve Clicquot(ヴーヴ・クリコ)
・Volcan de mi Tierra(ボルカン デ ミ ティエラ)
・Woodinville(ウッディンビル)
(参考)
ワイン&スピリッツ部門
セレクティブ・リテーリング
セレクティブ・リテーリング部門の2022年の売上は約148億5200万ユーロ(約2兆792億円)。6つの事業を保有しています。
・24S(トウェンティーフォーエス)
・DFS(ディーエフエス)
・La Grande Epicerie de Paris(ラ グランド エピスリー ド パリ)
・Le Bon Marché Rive Gauche(ル・ボン・マルシェ リヴ・ゴーシュ)
・Sephora(セフォラ)
・Starboard Cruise Services(スターボード クルーズ サービス)
(参考)
セレクティブ・リテーリング部門
その他
上記カテゴリ以外にも、ホテルや雑誌、飲食店などの事業も展開しています。
・Belmond(ベルモンド)
・Cheval Blanc(シュヴァル・ブラン)
・Connaissance des Arts(コネサンス・デ・ザール)
・Cova(コヴァ)
・Investir(アンヴェスティール – ル・ジュルナル・デ・フィナンス)
・Jardin d’Acclimatation(ジャルダン・ダクリマタシオン)
・Le Parisien(ル・パリジャン)
・Les Echos(レゼコー)
・Radio Classique(ラジオ・クラシック)
・Royal Van Lent(ロイヤル・ヴァン・レント)
(参考)
その他の部門
LVMHで働くには? 各ブランドの求人情報や年収などを解説
弊社が運営するファッション・アパレル業界特化型の求人プラットフォーム「READY TO FASHION」でも、LVMHグループ傘下ブランドである以下の5ブランドの求人を公開しています(2023年4月時点)。
・LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
・CELINE(セリーヌ)
・FENDI(フェンディ)
・LOEWE(ロエベ)
・KENZO(ケンゾー)
採用の募集要件や給料面など解説していますので、ぜひご覧ください。
LOUIS VUITTONで働くには
「LOUIS VUITTON」は、1854年創業のラグジュアリーブランドです。旅行用トランクから事業を始め、ナポレオン3世皇后のウージェニー皇妃からの発注を受け名声を得ました。後年、模造品と峻別するためにつくられたモノグラムは、現在「LOUIS VUITTON」の象徴として広く知られています。
近年、プレタポルテコレクションでは、マーク・ジェイコブス (Marc Jacobs)やヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)らが歴任。2023年2月14日にはファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)がメンズ・クリエイティブ・ディレクターに就任することが発表されるなど、業界内外の世界的クリエイターがコレクションを手がけることで、なおもファッション業界での地位を確立しています。
LOUIS VUITTONの求人を見るCELINEで働くには
「CELINE」では、全国各地のセールスアドバイザー(アパレル店員)に関する求人を公開しています。北海道から沖縄まで幅広い地域で募集しております。
雇用形態はすべて正社員。必須条件に「CELINEに対する情熱をお持ちの方」「顧客様との関係構築を楽しんで行える方」を掲げているため、販売経験の少ない方でも応募は可能です。
給料に関しては、関東エリアや関西エリア、名古屋エリアについては年収320万円以上と提示されており、経験・能力に応じて優遇されるとされています。
CELINEの求人を見るFENDIで働くには
「FENDI」では、全国各地にある店舗のセールススタッフ(アパレル店員)を中心に求人を公開しています。都内百貨店の店舗であれば想定年収は350万円〜500万円とされており、一般的なアパレル店員の平均年収以上の給料が提示されています。
応募資格を「リテール(特にラグジュアリ―ブランド)でのご経験をお持ちの方(販売経験3年以上)」「ラグジュアリーブランドに相応しい立ち居振る舞いのできる方」としており、アパレル店員としてのキャリアアップを目指す方にはおすすめです。
FENDIの求人を見るLOEWEで働くには
「LOEWE」も上記2ブランド同様に国内主要都市の正社員店舗スタッフを募集しています。業界未経験でも応募可能な点が特徴で、業界を問わず販売経験がある人であれば誰でも応募できます。
年俸制を導入しており、340万円以上が保証されています。固定賞与は夏と冬に年2回。昇給も年1回と給料面は整備されています。
入社後は「LOEWE」の歴史などを学べる3日間の研修からスタート。店舗配属後は、各自1人ずつのメンターが付き教育するなど、研修・教育制度も完備されています。
LOEWEの求人を見るKENZOで働くには
2022AW以来、NIGO®がアーティスティック・ディレクターを務める「KENZO(ケンゾー)」では、北海道と愛知県の2店舗で正社員を募集中(2023月4月時点)。
どちらも応募の必須条件を「アパレル販売経験3年以上」としており、店長候補(愛知県)の求人については「マネージメント経験3年以上」が求められます。
入社後はショップ店員として働きながらVMDの提案もできる環境が整っており、またストアマネージャーやエリアマネージャーなどへのキャリアアップも用意されています。
KENZOの求人を見るラグジュアリーブランドの求人情報
ファッション・アパレル業界に特化したREADY TO FASHIONでは、LVMHグループのほかにもラグジュアリーブランドの求人情報を掲載しています。就職・転職を検討している方は下記ボタンから気になる会社を見つけ、求人情報をご覧くださいね。
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