クリエイティブ総合専門学校のバンタンデザイン研究所は、2023年9月17日(日)に「VANTAN CUTTING EDGE 2023」を開催しました。

同イベントは、バンタンに通う在校生を対象とした複合型のデビューコレクション。例年の来場者が2,000人を超える大規模なイベントです。

ブランドコンテストグランプリは田坂日生さんによる「HINASE」

イベントでは、数ヶ月に及ぶ学内審査で選ばれた作品をショーや展示、プレゼンテーションを通して発表。ファッションデザインを学ぶ在校生によるオリジナルブランドコレクション「BRAND CONTEST」では、学内審査を通過した8ブランドがファッションショー形式で代表ルック3体を披露します。

「BRAND CONTEST」における今年の特に優れたGRAND PRIXには、「HINASE(ヒナセ)」のファッション学部2年制ファッションデザイン専攻2年次の田坂日生さんが選ばれました。

「HINASE」のコンセプトは、日常を明るくポジティブに捉えられる服。シーズンテーマを「Supermarket」とし、フードパッケージやラベルを彩度の効いたグラフィックとしてデザインしたアイテムを提案しました。

  • vantan cuttiing edge 2023_1

特別審査員を務めたデザイナーズブランドのセレクトショップ「R for D(アールフォーディー)」のオーナー・近藤弘一氏は、「クオリティも高くマーケットに合うし、好きなファッションでした」とコメント。「周りを気にせず、唯一無二の存在になってください」とメッセージを送りました。

また、「YUKI HASHIMOTO(ユウキハシモト)」のデザイナー・橋本祐樹氏は「面白いアイデアで、すごく良い刺激になりました。色々なところで活躍できるアイデアをお持ちだと思います」と評価し、今後の活躍にも期待を膨らませました。

グランプリ受賞を経て、田坂日生氏は「大変なことは多かったのですが、バックアップもあり楽しく作業することができました」と述べ、「卒業まで半年ですが、さらに精進していきたいと思います」と意気込みを語りました。

グランプリ受賞者には、ブランドデビューだけでなく、業界とのコネクション形成や展示会・コンテスト出展などのプライズやチャンスが与えられます。

今後の「HINASE」の活動に注目が集まります。

ランウェイショーグランプリはスタイリスト専攻2年 高橋葵さん

同日、会場ではファッションに詳しくない方にも興味を持ってもらえるようなショー企画として、スタイリスト専攻の学生による「ランウェイショー」も行われました。

今年のテーマは「Bon Appetit」。ウェイターやシェフ、料理などを擬人化したスタイリングが登場しランウェイを盛り上げました。

さまざまなルックが登場するなか、グランプリを獲得したのは2年制スタイリスト専攻2年の高橋葵さん。

高橋さんのスタイリングテーマは「シェフ」。バランスの良さはもちろん細かいディテールまでこだわった作品は、圧倒的な存在感を放ちました。

審査員の満場一致の意見でグランプリを勝ち取り、本人も予想をしなかった結果に驚きながらも自信につながるものとなったようです。

株式会社バンタンの詳細はこちら

三谷温紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。ジェンダーやメンタルヘルスなどの社会問題にも興味関心があり、他媒体でも執筆活動中。韓国カルチャーをこよなく愛している。