株式会社未来ガ驚喜研究所は、デザイナーズブランドや高級時計の買取及び販売やアパレルやスニーカー、ジュエリーなどの真贋鑑定を行っているアパレルリユース企業です。「RINKAN(リンカン)」や「Archive Store(アーカイブストア)」、「ASKWATCH(アスクウォッチ)」、「SEES BY RINKAN(シーズ バイ リンカン)」の4事業、計18店舗を運営しています。
2024年には賃上げを発表し全社的な平均年収が612万円に達するなど、リユース業界や社内に対する革新的な取り組みで顧客だけでなく求職者からも注目を集めています。
また、社員数は160名(2022年3月現在)。2023年3月期の売上高は75億円にものぼり、2017年3月期の売上高から39億円もの成長を遂げています。
この記事では、株式会社未来ガ驚喜研究所の会社概要や働き方、最近の動向について解説していきます。
会社詳細はこちら未来ガ驚喜研究所の沿革
2006年5月に株式会社グローバルスタイリングとして設立した同社は、同年、「RINKAN」渋谷店をオープン。
2018年に「Archive Store」、2021年には「ASKWATCH」、続いて2022年には「SEE BY RINKAN」をオープンし、サービスを拡大していきます。
2016年2月には、社名をグローバルスタイリングから未来ガ驚喜研究所へ変更。社員一人ひとりが理念を忘れないようにするため、「未来の人々が驚いて喜んでくれるサービスを提供する」という会社理念を社名にしたそうです。
ちなみに、代表取締役社長の齋藤賢吾氏は、社外でも「sulvam(サルバム)」や「Godard Haberdashery(ゴダール ハバダッシェリー)」のオープンなどに携わった人物。就職活動の際には理念マニアになり約300社の理念を調べたものの共感できるものがなく、大学卒業後に就職はしなかったそう。そこから「ワクワクする理念の会社がないなら、自分でつくろう」と決意し、企業に至ったとのことです。
未来ガ驚喜研究所の店舗ブランド一覧(2024年6月時点)
「RINKAN(リンカン)」
デザイナーズブランドやストリートブランドの販売・買取を行うセレクトショップです。「1.5次流通」をコンセプトに、新品と中古アイテムを融合させるショップ。全国に展開しています。
「Archive Store(アーカイブ ストア)」
国内外のデザイナーズブランドのアーカイブを集積したコンセプトショップです。ポップアップスペースでは、特定ブランドのアーカイブアイテムを集めた企画展が行われています。過去には、「Martin Margiela(マルタン・マルジェラ)」や「RAF SIMONS(ラフ・シモンズ)」の回顧展も。ファッション業界人やデザイナー、アーティストなどからも注目を集めています。
「ASKWATCH(アスクウォッチ)」
希少性の高い時計のみを集めた時計専門店です。平均単価は1000万円以上で、初月の売上は1億円を超えました。目下、未来ガ驚喜研究所が事業拡大に向けて力を入れている事業だそうです。
「SEES BY RINKAN(シーズ バイ リンカン)」
アパレルやスニーカー、ジュエリーを対象とした真贋鑑定サービスです。急速な発展を見せるリユース業界において、偽造品の流通に終止符を打つべくスタート。
アイテムは、「SEES BY RINKAN」オリジナルのパッケージとともにタグと鑑定した証明となるギャランティが梱包されており、販売者は出品時に偽造品ではないと証明でき、購入者も安心して購入できるのが大きな特徴です。
未来ガ驚喜研究所の最近の動向
直近の動きでは、2021年に「RINKAN」の自社ECサイトをオープン。翌年には「SEES BY RINKAN」をローンチしています。
それだけでなく、2022年〜2023年には、「RINKAN」銀座店や横浜ジョイナス店、池袋店、西武新宿店など新店舗を続々オープンしています。
また2024年には、同年6月から賃上げすることを発表。それまでにも旅費代として3万円を支給するバカンス休暇制度や、勤務地から5km圏内に住む社員へ3万円の助成金を付与するなど、労働環境改善のための取り組みを行ってきましたが、賃上げに伴い、全社的な平均年収が512万円から612万円にアップ。アパレル業界最高水準に達しました。
未来ガ驚喜研究所の働き方
社員の生活水準を守る
給与が低いと言われているアパレル業界ですが、業界に関わらず「結果を残した人には最大限の給与が支払われるべき」という考えに基づき、年2回の評価と賞与によって、社員の給与水準を向上させる取り組みを行っています。
また、初任給が26万円(2023年11月時点)とアパレル業界の新卒社員のなかでは比較的高水準な給与を設定しています。
それだけでなく、従業員の生活水準をあげ、一人ひとりの生活まで責任を負うことが会社の役割だとし、従業員の9割が社員で構成されていることも同社の特徴です。
「下積み制度撤廃」若手にも裁量権を
未来ガ驚喜研究所では、若手社員に対して積極的に役職や裁量権を与える制度として「いきなり店長制度」を採用しています。
そのため、決まったキャリアプランを設けておらず、1年目から販売だけでなくバイヤーやECなどの職種にも挑戦することができます。
また、業界特有の厳しい上下関係により若手が活躍する機会を得られない現状を打破するべく誕生したのが「RINKAN LAB」です(一時休業中:2023年11月現在)。
「RINKAN LAB」に配属されるのは、新卒をはじめとした入社1〜2年目の若手社員。若手のみでアパレル店舗を運営させることで、裁量権と責任を必然的に与える独自の取り組みです。
ちなみに、店名の「LAB」には、「実験のように何度もトライ&エラーを繰り返しながら前に進んでほしい」という意味が込められているそう。
遊びと仕事をつなげる
未来ガ驚喜研究所では、休業して社員全員が旅に出る「バカンス休暇」があります。この日だけは社員全員が遊びに専念。人生を豊かにするだけでなく、「バカンス休暇」の際には社員が旅行のプレゼンテーションを行い、PDCAのプロセスを経ることによって仕事の質を高める取り組みもしているようです。
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