ハイブランド

ハイブランドとは?

ハイブランドとは、一般的に高価格帯のアイテムを展開しているブランドを指します。ハイブランドに明確な定義はなく、世間的な認知度が高く高価格かつ高品質なアイテムが特徴とされています。

ハイブランドとラグジュアリーブランドの違い

ラグジュアリー(英:Luxury)とは、「贅沢な、豪華な」などの意味を持つ言葉で、ラグジュアリーブランドは一般的に、高価格帯のアイテムを展開する歴史ある高級ブランドを指します。高価格帯のアイテムを展開するという点において、ハイブランドとラグジュアリーブランドは共通していますが、歴史的側面に違いがあるとされています。

ラグジュアリーブランドにも明確な定義はありませんが、例えばヨーロッパ発のラグジュアリーブランドであれば、ブランド創設以来の歴史の中で、王侯貴族との取引実績がある権威性を持つブランドを指すとされています。対してハイブランドは、創設からの歴史も浅く王侯貴族との取引実績などは多くはありません。そういった背景からくる特別感の演出など、ブランディングの方向性の違いもハイブランドとラグジュアリーブランドを分ける基準と言えるかもしれません。

どこからがハイブランド?ミドルブランドとローブランドとの違い

ハイブランドと並び、ミドルブランドやローブランドという区分も存在します。とはいえ、これらも恣意的です。

まずローブランドとは、低価格帯のアイテムを展開しているブランドのことを指します。「GAP(ギャップ)」などのいわゆるファストファッションブランドと言われる安価で大衆向け商品を多く展開するブランドが当てはまるとされています。

一方、ミドルブランドとは、ハイブランドより安価でローブランドより高価な中間価格帯のアイテムを展開しているブランドのことをいいます。「BEAMS(ビームス)」や「UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)」などのセレクトショップで取り扱われるブランドやセレクトショップのオリジナルブランドがそれに該当するとされています。

それぞれ明確な線引きや基準はありませんが、取り扱う商品の価格帯で区分されることが一般的です。あくまで恣意的なカテゴリであると捉えていいでしょう。

ハイブランドの具体例

COMME des GARÇONS(コム・デ・ギャルソン)

「COMME des GARÇONS(コム・デ・ギャルソン)」は、ファッションデザイナーの川久保玲が手がける日本のハイブランドです。1969年創業で1981年にパリコレデビュー。当時発表したコレクションは、ヨーロッパ圏で禁欲的な色と敬遠されていた黒を基調としていたことから「黒の衝撃」と称され、世界的な評価を得ました。

現在では、「PLAY COMME des GARÇONS(プレイ コム・デ・ギャルソン)」など価格帯やデザイン的特徴の異なる複数のラインを展開しており、国内外からいまなお人気を集めています。

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)

「Maison Margiela(メゾン マルジェラ)」は、マルタン・マルジェラ(Martin Margiela)が1988年にパリで創業したハイブランドです。創業当時は「Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)」というブランド名で、2015年1月に現在のブランド名に改名しています。

デビュー以来、「脱構築」「反モード」をブランド哲学として挑戦的なコレクションを発表して業界内の評判を集めてきました。日本の地下足袋からインスピレーションを得た「タビブーツ」はブランドのアイコン的存在として世界中で愛されています。

ハイブランドの使用例

A「次のボーナスでなにか自分にご褒美でも買おうかな」

B「ハイブランドの服とか買っちゃいなよ」


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秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。

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