VMDとは?
VMDとは、「Visual Merchandising(ビジュアル・マーチャンダイジング)」の略で、顧客が商品を見やすい、買いやすいような売り場をつくり販売を促す仕組み(または、それを行う人)のことを指します。具体的に、お店の内装のデザインやマネキンの配置を見直して、顧客に視覚的に訴える店舗づくりのことをいいます。
職種としてのVMDについては下記を参照して下さい。
VP、IP、PPのそれぞれの違いとは?
VMDの基本となる3つの要素として、「VP」「PP」「IP」があります。
VP
VPとは “Visual Presentation(ビジュアル・プレゼンテーション)” の略で、ブランドのコンセプトやイメージを前面に打ち出し、来店のきっかけを作るという考え方です。VPにおいては特に、店舗の通路に面している部分のディスプレイやショーウィンドウを重要視しています。
PP
続いて、PPは “ Point Presentation(ポイント・プレゼンテーション)” の略で、おすすめ商品や人気商品を目に付き安いところに配置し、店内の行動の導線を作るという考え方です。マネキンなどを用いて顧客の興味を引くことが重要です。
IP
最後にIPは “Item Presentation”の略で、商品を手に取りやすい環境を作るという考え方です。例えば、似たような商品を近くに並べて比較できるようにする、色やサイズは規則的に陳列する、といったことが商品を購入してもらうために効果的です。
VMDの具体例
GENTLE MONSTER
独創的なデザインから国内外にファンを獲得している韓国発のアイウェアブランドです。商品はもちろん、店舗も独自の世界観を持っており注目されています。
韓国のカルロスキにある直営店は、まるで現代アートの美術館のような内装になっており、1階には商品であるメガネは置かれていません。他のフロアでも、細部まで作り込まれた芸術的な空間に溶け込むよう商品が配置されています。
これは店舗を商品を売る場ではなく、ブランドの宣伝の場としてデザインした結果です。これも1つのVMDの大きな役割の1つと言えるでしょう。つまり、店舗の内装をブランドのイメージを確立する手段としているのです。
現在韓国では、「GENTLE MONSTER」のように店舗に商品を置かないショップが増えてきています。今後はただ、商品を見やすい・買いやすいだけではなく、ブランディングのためのVMDの需要が高まっていくかもしれません。
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