新しい職場に馴染む

転職活動の末、やっとの思いで見つけた新しい職場。

安心するのはつかの間、次に待ち受けているのは新しい人間関係の構築。

「新しい職場でうまく馴染めるかな?」「怖い先輩や上司がいなければいいな」など、いろいろと不安が押し寄せてくると思います。

今回の記事ではそんな新しい職場に対する不安を和らげて、なるべく早く新しい職場に慣れるための方法やポイントを紹介します。

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アパレル関係の人間関係は大変?

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アパレル業界の人間関係は大変という話題は耳にしたことがあるかもしれません。

なぜそのようなことが言われるのでしょうか?

私は、アパレル関係特有の空気感や雰囲気がそうさせていると思っています。

仕事にはどんな業界でも譲れない項目というものがあります。

例えば、医療業界だったら「人間の命」、IT業界だったら「コンピューターやソフトウェアに関すること」など。

アパレル業界だと「ファッションに関すること」ということになるでしょう。

ファッションというのは自分を着飾る手段で、それによりその人が発する外見的な雰囲気や他人への印象を左右します。

この譲れない項目が他の人にも触れやすい位置にあるので他の業界にはない特有の雰囲気が出ていると思います。

では、なぜアパレル業界からこのような空気が発生して、人間関係は具体的にどのような点が大変なのでしょうか?

美意識が高い人が多い

デザイナーや広報(プレス・PR)、マーチャンダイザー(MD)などは常に新しいファッションを生み出す職種なので最高に美意識が高いです。

そんな人たちの周りにいると自然と新しい情報が入ってきて、周りも美意識が高い人で溢れます。結果として美意識の高い集団になり、独特の空気感になります。

おしゃれな人=ファッション業界というイメージは誰もがもっていますよね。

追われるものが多い

アパレル業界はどの職種でも、大抵何かに追われます。デザイナーやマーチャンダイザー(MD)は売上、プロダクトマネージャー(生産管理)やパタンナー、商社やアパレルメーカーは商品の納期、そして販売員は売上のノルマに。

売上やノルマは目に見えて、わかりやすく仕事の成果で、納期はその売上を左右します。

そこにはやりがいを感じやすいというメリットがありますが、うまくいかないときはピリピリすることも多くあります。

例えば、後輩が先輩よりもよい成績を収めるなどして人間関係がギクシャクしてしまうというのが代表的な例です。

女性比率が多め

アパレル業界は全体的に女性の比率が多い業界です。

特に販売員(ショップスタッフ)はほとんどが女性です。この場合、産休・育休が取りやすいというメリットがあります。

ですが、女性特有の集団体質があったり、“お局”とよばれる人がいたりと人間関係で神経をすり減らしてしまうことも少なくありません。

新しい職場に慣れるためにやるべき7つのこと

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アパレル業界の空気感を理解して新しい職場に望めば、自然と慣れるのも早くなります。

では、一刻も早く職場に慣れて、仕事に集中するには具体的にどのように行動すればいいでしょうか?

職場の雰囲気を観察

まずはその職場や自分の配属になった部署の雰囲気や特性、文化をよく観察して理解することをおすすめします。

会社では人事部の人からは特に言われていなくても、部署ごとに暗黙のルールが有る場合があります。

例えば、先輩に対してどの程度の敬語を使っているのか、敬語以外にも目に見えて先輩を尊重している態度が見られるなら体育会気質である可能性もあります。

電話は誰が取る決まりになっているか、部長より先に帰らない方が良いなど、そういうルールがあるのかどうか観察します。

ルール以外でも残業は始業前にやる人と就業後にやる人どちらが多いか、だれがその部署のキーマンやムードメーカーであるかなど、細かく組織の関係図を観察してみましょう。

そして、自分もそれに沿って行動します。

笑顔を意識する

単純に笑顔が多い人と少ない人だと、多い人の方が親近感があります。

常に笑顔でいる必要はありませんが、あいさつや自己紹介、だれかと会話するときなど、初めは作り笑いでもいいので笑顔で接することをおすすめします。

緊張して笑顔どころではないという方も多いかもしれませんが、それが初めの仕事と思えばやりやすくなりますのでぜひ笑顔を心がけてみてください。

他の人の手伝いをする

最初は仕事量が少ないことも多いので手が空くこともあります。

本格的に自分の業務が始まると他の人の手伝いどころでなくなることもあるので、初めのうちに積極的に他の人の手伝いをすると良いでしょう。

そうすることで顔を覚えてもらいやすくなります。

誰かに仕事を教えてもらったときは丁寧に

だれかに社内の案内をしてもらったり、備品の場所を教えてもらったり、仕事内容を教えてもらったりなど最初はたくさんの人が色々なことを教えてくれます。

その際は必ず笑顔でお礼を言いましょう。

仕事を教えてもうときは、次は1人でできるようにメモを取ります。

手書きのメモか携帯にメモをするのがおすすめですが、ご年配の人の中には携帯をいじられることに抵抗がある人もいるので「携帯にメモさせていただきます」と一言伝えることをおすすめします。

自分が業務上直接関わるであろう人を細かく観察

仕事上で直接的に関わる人は入社した時点で大体決まっています。

①仕事をもらう人
②仕事を渡す人
③一緒に仕事をする人

例えばデザイナーで考えると、①はどんな服を作りたいか指示されるマーチャンダイザー(MD)、②は自分がデザインを考えたあとにパターンを引いてもらうパタンナー、③は同じ職種のデザイナーの上司にあたるチーフデザイナーということになります。

①〜③は社外である場合もあります。

①はオーダーをくれる取引先アパレルブランドのデザイナーやプロダクトマネージャー(生産管理)、②は自身の会社が発注する仕入先や縫製工場の担当者、③が同じ会社で同じオーダーを担当する営業や企画、プロダクトマネージャー(生産管理)などの同僚。

1つの仕事を複数人で行うことが多いため、その仕事に関わる人がどんな人なのか特に詳しく観察して顔や名前を覚えます。

極端に言えば、自分が関わる人との関係だけを抑えておけば、万が一他の人とは会わなくても業務に支障は出ません。

関わる人達の特徴や性格を把握すると、仕事を早く任せてもらえることに繋がります。

相談できそうな人を探す

仕事で関わる人の他に、相談できそうな人を探します。

同じ職種内でもパワーバランスや上下関係がある場合があり、長くその職場に勤めている人は心に余裕もあり、他人の相談も受け入れやすいです。

性別や年齢、経験値などが自分と近い人も相談しやすいでしょう。

そういう人が1人でもいれば、うまくいかないときや理不尽なことが起こったときでも相談にのってもらい乗り切れることも多いです。

波風立てず空気を読む

やりたいことがあったり、大きな成果を出したいと面接で自分の目標やビジョンを熱く語って内定をもらえた方も多いと思います。

だからこそ入社直後からスピーディーに行動したいわくわくした気持ちと、できるだけ早く結果を出したいという焦りの気持ちがあると思います。

ただ、始めから自分の意見を主張したり、自分の判断だけで行動しすぎるとよくありません。

日本にはよくも悪くも、集団行動を乱すのはよくないという雰囲気があります。

最初はみんな、新しく入社した人のことをこの人はどんな人なんだろう、どのくらい実力があるのだろうと一歩引いて観察しています。

そんな中で始めから自分の意思だけで行動しすぎると反感を買う可能性があります。

始めは指示されたことを淡々と行い、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」を細かくします。

そして、自分はこの業務ができます、この業務はできませんということを職場の人に知ってもらう必要があります。

そして職場の人は徐々にあなたの能力や人柄を把握して、心を開いてくれます。

それまではわからないことだけはわからないので教えてくださいと主張して、それ以外のことは少し苦手でも指示されたことはやってみることをおすすめします。

お互いに心が開けたと感じたら、この種類の仕事はこの仕事はこうした方が効率がいいなどの意見を言っていけばいいと思います。

アパレル業界で働く私が思うアパレル業界の空気感

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何社かのアパレル関係の会社で働いた経験のある私がアパレル業界について思うことは、川上の業種や職種の人たちは美意識も高く、ファッションへの情熱が大きいということです。

川中や川下に行くにつれて、美意識は川上に比べると少なくなりますが、生地やアイテムの細かい仕様などがマニアックで職人気質な人が多い傾向があると思います。

好きの種類に違いはあれど、みんな少なからずファッションが好きだから働いています。

夢や目標がある人も多く近い種類の人間が集まるため、共感できる部分があり同志となれることも多いです。

他の業種に比べて、転職することに抵抗のない人も多く、職場もそれに慣れているので閉鎖的なことは少ないと感じます。

小さな嫌なことはたくさんありますが、基本的には人間関係に困ることも少ないのではないかと思います。

そのため、気負わずとも、時が経てば自然に馴染めることがほどんどでした。

まとめ:新しい職場に早く慣れたいのはみんな同じ

今回は新しい職場に馴染む方法について紹介しました。いろいろな方法を紹介しましたが、新しい職場に早く慣れたいのはみんな同じです。すでにその会社にいる人たちも、多くが同じ道を通り、その会社で働いているので気負わずとも、きちんと自分のやるべきことをやっていれば問題ありません。

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morinagi

文化服装学院卒業後、勢い余って中国に就職。帰国後にアパレル系商社で生産管理や企画を経験したのち、現在はフリーランスでアパレル系の仕事をする傍ら、ライターとして活動中。就職活動をするときはいつも就職氷河期だったので、試行錯誤しながら戦ってきました。縫製工場が好きすぎて、見学させてもらうのが趣味です。そのためアパレル産業を工業的視点で解釈する癖があります。三種の神器はMacBook AirとJIKI SL-280と日中英服装技術用語辞典。