アイキャッチ

メディアに取り上げられることも多くファッション・アパレル業界において一つの常識になりつつある「サステイナブル・ファッション」。

業界を激震させた「ラナ・プラザ事件」や衣服の生産過程における環境負荷の大きさから近年注目を集めています。

ステラ・マッカートニーを筆頭に「サステイナブル」な取り組みを行う企業は年々増えており、それはファスト・ファッション企業も例外ではなく「サステイナブル・ファッション」は業界における当たり前の概念となりつつあります。

サステイナブル・ファッションとは?

糸

「サステイナブル」= 「持続可能な」

つまり、 限られた資源を大切にし、環境に配慮することで、現在だけでなく将来の世代まで利益を享受できるようにしていくという概念です。

そして、 サステイナブル・ファッションとは、環境に良い素材を使い、廃棄物をなるべく出さないような生産や労働者の人権の尊重など地球環境や人に配慮したファッション 。

第一人者として知られるステラ・マッカートニーは、革や毛皮などを使用しない製品作りや持続可能と認定された原材料の調達など、サステイナブルなものづくりを徹底しています。

布地

また、トレンドに左右されるのではなく、質にこだわった素材の使用、生産過程の透明性や適正な価格での取引にも目を向け、「良いものを長く」という考え方もサステイナブル・ファッションの特徴の1つ。

多くのアパレル企業がサステイナビリティに関する取り組みに力を入れている背景には、ファッション・アパレル業界がもたらしてきた環境汚染や労働力の過剰な摂取といった問題が背景にあります。

ファッション業界の負の側面

ファッション業界の負の側面

ファッション・アパレル業界はこれまでも石油業界に次いで2番目に環境汚染に影響を与えているとも言われ、衣類の大量生産や大量廃棄、激しい価格競争に伴う低賃金で働かせられる労働者など数多くの問題を抱えてきたことも事実です。

2013年に、バングラデシュの首都ダッカ近郊の繊維工場が入ったビルが崩壊し1134名の犠牲者を出した「ラナ・プラザ事件」は、ファッション・アパレル業界だけでなく全世界に衝撃を与えました。

このような衣類の環境負荷の大きさや劣悪な労働環境での低賃金の労働力に依存しているファッション・アパレル業界の負の側面が取り沙汰されるようになったことがサステイナブル・ファッションが急激に注目を浴びるようになった1つの要因であると考えられています。

加速する「サステイナブル」への取り組み 

「サステイナブル」を意識した衣類やアクセサリーの生産や取り組みは年々     増えてきています。

先に述べたステラ・マッカートニーは自身が菜食主義者であることから動物由来であるレザー、ファー、毛皮などを製品に使用しないことや、ビスコースやその他の森林関連の素材の調達においても環境保護の目的から持続可能であると認定された森林からのみ調達することを表明しています。

さらに環境への負荷が大きいとされるヴァージンカシミアではなくカシミアの廃棄物から作られた再生カシミアの使用や再生ナイロン、再生ポリエステルの使用などステラ・マッカートニーの「サステイナブル」な取り組みは多岐にわたります。

また大量生産、大量消費のサイクルによる環境汚染、売れ残った在庫の廃棄処分など多くの問題点が指摘されてきたファスト・ファッションブランドや大手アパレル企業も年々サステイナブルへの取り組みに力を入れています。

もはや「サステイナブル・ファッション」は     ファッション・アパレル業界全体が取り組んでいかなくてはならない課題として、多くの企業で取り組みが始まってます。  

デニム

世界規模で「サステイナビリティ」について議論が交わされ、環境への配慮が高まっています。

ファッション・アパレル業界でも環境汚染の影響や労働環境の問題などの解決に向けて、今まで以上に「サステイナブル」な取り組みが期待されています。

求人はこちら

READY TO FASHION MAG 編集部

1000社・25万人/月間が利用するファッション・アパレル業界の求人WEBサービス「READY TO FASHION」を運営する株式会社READY TO FASHIONが、業界での就職・転職活動に役立つ情報を発信するメディア『READY TO FASHION MAG』。業界の最新情報をお届けするコラムや業界で活躍する人へのインタビュー、その他ファッション・アパレル業界の採用情報に関するコンテンツを多数用意。

THEME