世界最高峰とも言われる古着大国、日本。古着屋は大きく分けて“個人店”と“量販店”の2つに分けられ、それぞれお店の作り方や接客の方法、仕入れの手順まで異なります。古着という一点物と一期一会の出会いを提供する空間において、スタッフや店長はどのような仕事を行なっているのでしょうか。
古着は、他人とのファッションの差別化がしやすいアイテムとして、若者を中心に人気を博しています。各ファッション誌における人気のある古着屋特集やスタッフ自らが登場するスナップなど、古着屋を様々な角度から目にする機会も増えました。そこで今回は、そんな古着を販売しているスタッフの仕事についてご紹介していきます。
<目次>
古着屋には“個人店”と“量販店“の2つある
古着屋は大きく分けて、2つあります。
個人店:一点一点セレクトした商品を並べ、オーナーによって雰囲気の異なる古着屋。
量販店:数多くの商品を、相場よりも安価で売る古着屋。または買取業務を兼ねた古着屋。
どちらも業務内容が異なるので、今回はこの大きな2つの括りで業務内容についてご紹介します。
オーナーの世界観が光る個人店
個人店には必ずその店独特の雰囲気があります。買い付け業務に関しても、トレンドに左右されない、そのお店の世界観に合ったものを仕入れることが多いのが特徴です。
また、店舗自体も小規模なことがほとんどなので、少数精鋭で運営することが基本です。そのような店舗では、スタッフは1人から2人。その上に店長、または、オーナーが管理職につくという形で、平日には1人体制での勤務、休日でも多くて2人での勤務になります。では、そんな個人店のスタッフの業務とは何か紹介していきます。
個人店での業務内容とは?
少人数で対応する接客
一番重要なのはやはり接客です。スタッフの販売能力が、そのお店の一日の売り上げに直結するため、業務の中でも最も重要なものになります。
店にある服の年代から、特徴、おすすめのポイントなどはお店のファンになってもらうためにも、様々な情報をすぐに引き出せるよう頭に入れておかなければなりません。その上で、日常会話や雑学、お客様の好きな領域の話題などを織り交ぜていくことで実売に繋げる。これが接客における一連の流れになります。
また、多くのお客様が同時に来店される場合に一人で全て対応しなければならないことが必ずあります。そのような時には、実売に繋がりそうなお客様と、今後顧客になりそうなお客様などの見分けをし、優先的に接客を行うのはどちらか判断し、対応する必要があります。
入荷で商品を把握しておく
個人店では週に一度ほどのペースで入荷作業が行われます。業務内容は商品へのタグ付け、陳列、アイロンがけです。これらは基本的に当日出勤していたスタッフと店長やオーナーと共に行います。ここで、分からない商品について質問しておくことが大切です。新商品の全てに目を通すことができるこの時間に、商品内容を網羅することができると今後の業務をスムーズに行えるはずです。
世界観を発信するSNS業務
以前のように、店頭の目印となるトルソーのみで多数の呼び込みが難しくなった時代において、SNSほどに大事なコンテンツはありません。
いかに、フォロワー数といいねの数を稼げるかは古着屋業界でも重要な点です。そのために、商品の写真を綺麗に撮り、投稿することも重要な仕事の一つです。また、投稿内容によって店の差別化をはかる動きも見られます。例えば、インフルエンサーに店の服を着てもらい投稿する手法や、商品の説明を事細かに入れた投稿など。やり方は様々です。
管理と世界観の演出を行う店長業務
個人店ではオーナーが店長となり店の業務を行う場合と雇われ店長を採用する場合の2つが存在します。業務内容に関しては2つとも変わりなく、上記の業務に加えて買い付けという最も重要な仕事が控えています。買い付けに関しては海外買い付けを行う店舗、国内の卸しを利用する店舗。または、そのどちらも利用する店舗など様々です。
また、買い付け商品の内容も店によって大きく異なります。ヴィンテージと呼ばれる商品を中心に展開している店舗なのか、スリフト店(レギュラー古着中心)と呼ばれる店舗なのかによっても内容は異なりますし、求められる知識も変わってきます。どちらに属しても、店のコンセプトへの理解、古着の知識力、トレンドへの敏感さは求められることになります。
量販店での業務とは?
スタッフの業務内容に関しては個人店と大差ありませんが、量販店ではアルバイトスタッフに社員、店長と人員が充実しているという点、買い付けの仕組み、倉庫を完備した上での物量の違いなど、個人店とは少し違った形で店舗を運営しています。
そのため、一点一点をセレクトする個人店に比べて商品にかかるコストを抑えることができ、お客としては、通常の相場よりもぐっと安く、珍しい一品を手に出会える場所でもあります。また、複数のチェーン店の展開など事業規模の大きさの違いも見られます。ここでは、個人店とは異なった業務に焦点を当ててご紹介します。
個人店より接客はじっくり
お客様への商品説明からコーディネートの提案など実売に繋がるまでの流れは個人店、量販店共に変わりません。来店客に対してのスタッフの人数が充実しているため、何人ものお客様を同時に接客することがないのがほとんど。自分の得意なジャンルの服を見ている人に絞った接客や店頭整理をしながらの何気ない声かけなど、お客様にプレッシャーを与えない空間を作れるのは大きなポイントです。
ブランド知識が生かされる買取業務
全ての量販店に見られるわけではありませんが、多くの店舗で展開しているのが買取業務です。業務内容はその名の通り、お客様にお持ち頂いた商品に値段をつけ、買取り後に店内の商品にするというものです。来店の多い店舗になると一日中、この業務を行うことも珍しくありません。
この業務、一見地味な作業に思えます、確かな知識を要する、とても重要な業務になります。古着の知識だけでなく近年のブランド品の知識、さらにはメンズ・レディースのどちらも把握していなければなりません。
査定後の返品を行わない店舗もありますが、基本的にはお客様に納得して頂かないと競合店舗に流されてしまうということも少なくありません。通常の買い付けに比べてコストを抑えることのできる利点の裏には、地道な努力が隠されています。
自分のセンスも出していける店長業務
量販店の店長は接客などの通常業務に加えて、アルバイトや社員のシフト管理や経理作業などの裏方作業が多くなります。また、店舗のレイアウトからセール時期にはポップ作成やSNSでの宣伝など数多くあります。
買い付け業務に関しては、海外にバイヤーを在中させている所では倉庫に足を運び、店舗にあった服をピックする場合や。店長自ら買い付けに同行する場合など会社ごとに様々です。基本的に会社のコンセプトに反することがなければ、自分の店として理想に近づけることができるのも魅力の一つです。
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