モデルプレスとエン転職が「アパレル業界での就業意識」に関する調査結果を発表した。
対象は、20歳~34歳の女性で、アパレル業界で働くことの意識や課題、 業界に対するイメージの実態を調査した。
調査の結果から以下の6つが導かれた。
①アパレル業界で働いている方の83%が、 引き続きアパレル業界で働きたいと回答。
②アパレル業界で働きたい職種、 第1位は販売職。
③アパレル業界で仕事を探す際にもっとも重視していること、現在アパレル業界で就業中の方は「ブランド」、 業界未経験者は「仕事のやりがい」。
④アパレル業界で働くメリットは「流行に敏感になる」「オシャレのセンスが身につく」。
⑤アパレル業界で働く際に心配なことは「給料が安い」「ノルマ」 。
⑥アパレル業界のイメージは「華やか」「ノルマがある」。
<目次>
①②アパレル業界で引き続き働きたい!そして販売職が人気?
「アパレル業界で働きたいですか?」との質問に対して、 現在アパレル業界で就業中の方は83%、 業界未経験者は48%が「働きたいと思う(すごく思う+まあ思う)」と回答したそうだ。
一見、ファッション業界は「キツい!」「ブラック!」という印象を持たれがちだが、実際の就業者の83%は再び働きたいと回答している。
「働きたいと思う」と回答した方のコメントを見ると、 業界未経験者は「ファッションが好きだから」が大半を占めており、「ファッションが好き」ということが、ファッション業界で働くうえで重要になっていることがわかる。
また、「人のオシャレをサポートすることにやりがいを感じる」、 「人の洋服を選んであげることが楽しい」といった“人をオシャレにする楽しさ”に関するコメントが多く見られ、「販売スタッフ・売り場担当」の人気が高かったようだ。
(アパレル業界で働きたいと回答した方)アパレル業界で働きたい職種は何ですか?※複数回答可
③自分の好きなブランドで働くことが決め手に!
アパレル業界で働きたいと回答した方に、 アパレル業界で仕事を探す際にもっとも重視することを質問したところ、 現在アパレル業界で就業中の方は「自分の好きなブランドかどうか」が最多で、46%を占めた。「キャリアアップできるか」と回答したのは10%に留まり、キャリアを考えることへの意識の薄さが垣間見れた。
④⑤アパレル業界のメリット・デメリットとは?
アパレル業界で働くメリットの上位に挙げられたのは「流行に敏感になる」、「オシャレのセンスが身につく」、「洋服が安く買える」など、ファッションならではの回答が得られた。
デメリットとしては、「給料が安い」 「ノルマ」 「キャリアアップできるか」 「結婚してからも働ける環境か」といったことが挙げられている。
給料の問題は、業界でも囁かれているが、その後のキャリアに関しても不安の声が現場から上がっていることがわかる。販売員の地位向上を目指す業界の協会や、ITの力を駆使し高付加価値な業界にしようとする動きもみられており、今後この不安が解消することが期待されている。
一方、アパレル業界未経験者は「未経験者でも入れる業界か」「洋服のセンスに自信がない」といった項目が不安要素としてあげられており、見た目に関しての傾向があるようだ。
⑥ファッション業界のイメージは良いの?悪いの?
アパレル業界のイメージについては、 「華やか」といった一方で、 「ノルマがある」「体力が必要」など苦しい一面を覗かす結果となった。
さいごに
近年のファッション業界を目指す若者の声を反映した、fashionsnap.comの連載企画があるようだが、これからファッション業界を目指すという若者は意外多いことを指し示す調査となった。
READY TO FASHIONとして最も注目したのは、「ファッションが好き」だからファッション業界で働きたいという回答だ。
ファッションは好きだけど、ファッション業界に進みたくないという声を周りでよく耳にするが、好きこそ物の上手なれということわざがあるように、好きだから続けられることがあるのかもしれない。
繊細で捉えがたく、また自らや他者との関係性を築くツールであり、着るだけでテンションを上げることができる、そんな奥の深い”ファッション”を人生を通じて”しごと”にすることも悪くはないのではないかと思う。
調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象『モデルプレス』 ( http://mdpr.jp/ )利用者
有効回答数:467名(うち20歳~34歳の女性269名)
調査期間:2016年8月4日~2016年8月11日