チャナカンパニー

READY TO FASHIONを導入いただいている企業に対してインタビューを実施するこの企画。

今回お話を伺ったのは、ファッション・アパレルアイテムを飾るハンガーやマネキンなど什器の製造販売を手がける株式会社チャナカンパニー。

株式会社チャナカンパニー

今回はチャナカンパニー代表取締役社長の田島尚也様に、株式会社チャナカンパニーの採用の方針や面接で見るポイント、今後の展望についてお話を伺いました。

性格や人間性を重視

──まずは簡単に会社のご紹介をお願いします。

田島:株式会社チャナカンパニーは、店舗を持つアパレル企業を取引先に、洋服や雑貨をディスプレイするハンガーをはじめ、マネキンやテーブル、各種什器などの店舗で使うためにディスプレイ用用品全般を取り扱っています。店舗デザインを含めて提案させていただいており、中国や国内の協力工場にものづくりをお願いしながら販売しております。

チャナカンパニー
田島尚也(たじま なおや):
チャナカンパニー代表取締役社長。1963年生まれ。流通用ハンガーなどを扱う企業にて出荷業務担当や営業を経て、2005年に株式会社チャナカンパニーを設立。

主な商材である店頭のハンガーは一度納品したら何年も使うため、コンスタントに注文が来るものではありません。また1本数百円程度のものなので、その中でも売上を立てていくためには業界内に広く展開しています。

──働かれている方の平均年齢や男女比を教えてください。

田島:社員自体はわりと勤続年数の長い社員が多く、年齢は僕が1番上ですが40代が2人、他ほとんどは20代に入社したメンバーになっており、今回採用した新卒3人を含めて平均30歳前後です。現在は男性が4人、女性が12人となっています。

──どのような特徴の方が多いのですか?

田島:20人足らずの会社なので、人間関係が悪かったら仕事をしづらいじゃないですか。なので優しい人が多いかなと。年齢差も大きくあるわけでもないですが、一般的に言われる“お局様”みたいな人はいません。なので採用の際も、ざっくばらんに友達関係のように話をできる性格や人間性を重視しています。

チャナカンパニーに入ってからの経験は全員ゼロ

──対人関係の当たりの良さを採用の軸にしているということですね。面接ではどのように見るんですか?

田島:これは30分から1時間の短い話だけではなかなかわからないので、言葉の使い方や返答内容から基本的にインスピレーションで判断するしかないんですね。新卒の場合はさらに職歴もないので難しい。もちろんアルバイトの経歴については聞きますし、中途採用であれば1つのヒントにしていますが、これまで立場上1000人以上を面接してきたので、経験則という部分も少なからずあります。

チャナカンパニー

──その際、スキルはどの程度重視されるのですか?

田島:中途にしても新卒にしても、資格の有無はあまり気にしていません。だってチャナカンパニーに入ってからの経験はおしなべてゼロじゃないですか。似たような事業を展開している企業はあっても、ハンガーや什器を総合的に取り扱っている企業は意外とありません。競合がたくさんあるわけではないので、入社してからがスタートです。なのであまりスキルは意識せず、性格の方を気にしています。

──中途の方はどのような業界出身の方が多いのですか?

田島:やはり、ファッション・アパレル業界出身の方が一番多いですね。新卒もそうですが、やはりファッション・アパレル業界に関わりたいからと応募される方が多いと思います。

今後の展望はB2C事業の拡大

チャナカンパニー

──会社として今後入社される方に期待されていることを教えてください。

田島:チャナカンパニーは大企業ではないので、他社で1年かかる仕事を半年や1ヶ月後には実戦でバリバリやってもらいたいとすでに伝えています。即戦力ぐらいの気持ちで働いてもらいたいですね。

例えば、子供も最初は平仮名を読めて足し算引き算ができればいいけれども、次の年には九九が当たり前のようにできるようになっていないといけない。それと似たように、1年前には指摘されてなかったであろうことを指摘されるようなことは絶対に出てきます。

それまでと同じことを続けていけばいいと考えてしまうとどこかで頭打ちをしてしまいます。社員1人1人の成長が会社の成長になるので、全員が向上心を持って毎年成長してもらいたいですね。

──では、今後の採用方針についてお聞かせください。

田島:基本的に弊社は即戦力という意味で中途を中心に募集してきたのですが、数年前から新卒を採用するようになっています。今後はよりさらに新卒採用に注力したいとは思いつつ、説明会などの新卒採用関連の運営はとても大変ですよね。加えてファッション・アパレル業界を希望する人に限るべきなのかなど、いくつか検討が必要なので模索しながら方針を決めていけたらと思います。

チャナカンパニー

──最後に会社としての今後の展望をお聞かせください。

田島:新型コロナなどの影響もあって正直、ファッション・アパレル業界の調子はいまあまり良くないじゃないですか。やはり店舗の新規出店や改装がなければ、我々は売上を立てられません。

2年ほど前からBtoCを増やしています。一般的にハンガーは量販店などでとりあえずで購入したものを使っている方が少なくないと思うんです。デザイン性でハンガーを選んでいる方はまだあまり多くはいませんが、新型コロナを受けたインテリアブームが盛り上がっているかと思います。大手量販店でも販売をはじめていま少しずつ業績は伸びています。

また、最近ではさらに発展させて、アニメ業界やアーティスト業界、ユーチューバーの方などにアプローチしてグッズ展開にも力を入れています。ハンガー面白いねというお声もいただいているので、営業範囲を広げながら展開できたらと考えています。

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秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。

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