2017年6月13日(火)、株式会社マッシュホールディングス(代表取締役社長 近藤広幸)は、「THE CONTEMPORARY FIX(ザ・コンテンポラリー・フィックス)」などで知られる、株式会社巴里屋(代表取締役社長 吉井雄一)、 飲食デリ事業を手掛ける株式会社PARIYAの二社を買収、子会社に。

また、2017年6月19 (月)、STUDIOUSなどを手がける株式会社TOKYO BASEは、「ファクトタム(FACTOTUM)」を展開するロスチャイルド(社長 有働幸司)と資本提携を結び、持分法適用関連会社化すると発表。

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※M&Aとは?
企業の合併や買収の総称。英語: merger and acquisition(合併と買収)の略。新規事業や市場への参入、企業グループの再編、事業統合、経営が不振な企業の救済、資金手当てなどを目的として実施される。

 

1週間の間に、大手アパレル2社による、気鋭ブランドのM&Aのニュースが飛び込んだ。2011年東コレ最終日を盛り上げた「VERSUS TOKYO」や、「CITY SHOP」のプロデュースで業界では知らぬ人はいない、吉井雄一氏の巴里屋。そして、近年では、クラウドファウンディングなど新たな取り組みを続ける「ファクトタム(FACTOTUM)」を展開する有働幸司氏のロスチャイルド。

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ファッション業界、特に、ある程度地位を築いた気鋭ブランドがM&Aに応じることは、これまで少なかったのだが、上記の2社は、会社の枠を超えて互いに利益になる点を見出し、協働することに決めた。

 

 

 

 

【大手×気鋭ブランドの狙い】

海外では、LVMHグループやケリンググループによって、老舗メゾンやメガブランドの編成が繰り広げられ、グループ内でそのノウハウなどを共有していたりするが、日本ではまだそのような動きが見られなかった。

※LVMHグループ傘下ブランド:「ルイ・ヴィトンフェンディ(FENDI)」、「セリーヌ(CELINE)」、「ロエベ(LOEWE)」「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」など
※ケリンググループ傘下ブランド:「グッチ(GUCCI)」、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」、「サンローラン(Saint Laurent)」、「バレンシアガ(Balenciaga)」、「プーマ(PUMA)」など

 

しかし、数週間前には、ファセッタズムがITの会社に買収されたことが発表されるなど、これまで消極的に見えた、国内ブランドのM&Aがじわじわと動き始めている。また、上記国内3ブランドのM&A合意には、海外への販売網やノウハウの共有に期待していると見ることもできる。一見すると、”買収”や”合併”という言葉は、マイナスのイメージとして受け取られるが、裏を返すと、”これまで一人ではできなかったことに協力してくれる仲間との出会い”というプラスのイメージとして受け取ることもできる。

 

大手と、気鋭ブランドの協働が、縮小する国内市場の拡大と、苦戦する海外市場への開拓のきっかけになることに期待だ。

 

Text:READY TO FASHION MAG編集部

 

READY TO FASHION MAG 編集部

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