立教大学を中心に総合大学生で構成されたファッションショーサークル「服飾デザイン研究会(fashion design lab.)」が2017年07月16日(日)にファッションショー「馨(かおり)」を立教大学で開催した。
ショー概要:”売るための服”ではなく”考えを表現するための服” |立教大学服飾デザイン研究会(FDL)が7/16(日)にファッションショーを開催
FDLとは?
同サークルは、年に2回のファッションショーを開催しており、ショーには服飾学生を中心に東京コレクションで活躍されているデザイナーも来場する。服のデザイン、縫製、会場の演出、音楽、映像、渉外活動の全てを学生で行い、専門学生でもプロのデザイナーでもない学生が、「売るためではない服」をファッションショーで表現する。
また、その歴史は50年以上あり、KEISUKEYOSHIDAのデザイナー吉田圭佑や、伊勢丹での展示で話題を集めているファッションデザイナー中里周子が在籍していたことで知られている。
関連記事:現役東大生が東コレブランド「KEISUKEYOSHIDA」と共同で大学ネームの付いたブルゾンをクラウドファウンディングで制作!
関連記事:【INTERVIEW—1/2 ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)の デザイナーに聞く!】きっかけは「学校の中のイケてるグループに入りたい!」
関連記事:【INTERVIEW—2/2 ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)の デザイナーに聞く!】17ssコレクションの裏話。これを読んだら、ルックの見え方が変わる!
本記事では先日行われたファッションショーの一部をルック共に紹介する。
[hr]
Fashion Showのテーマは「馨(かおり)」
遠くに佇む微かな記憶
馨は記憶の糸を手繰り寄せ
新たなカタチを紡ぎ出す
嗅覚から視覚へ
馨を纏い、貴方へ漂う
校舎にツタが無数に張っている立教大学。フォトジェニックでおしゃれな大学でショーは行われた。ショー会場は部室棟と呼ばれるところで、壁に飛び散ったペンキや傷ついた床は様々なサークルが活動した歴史が刻まれている。その4階に位置するウィリアムズホールにはショー開始の15分前にもかかわらずたくさんの来場者で賑わっていた。ファッションが好きな若者がおしゃれをしてショーのために一般大学に集まってくる様子は異様だが、こんなにもファッションが好きな若者が集まることはあるのだろうかと少し嬉しくもあった。会場内は部室棟とは乖離するかのように、全面黒一色で統一されており、会場を包み込む緩やかなライティングがなされていた。
[wc_row][wc_column size=”one-third” position=”first”]
[/wc_column][wc_column size=”one-third”]
[/wc_column][wc_column size=”one-third” position=”last”]
[/wc_column][/wc_row]
[hr]
同サークル代表金指氏より
立教大学服飾デザイン研究会(FDL)は長い歴史があります。しかし伝統といった硬い決まりごとのようなものはなく、ファッションショーを主な表現の場にしたのもここ10年のことです。僕たちは服を正確に裁断して縫うことに長けているわけではありません。むしろその点に関しては関心が薄い部員がほとんどです。ファッションが好きで、なぜその服が好きなのかを突き詰めた服、その結果、服に個性が乗ってくると信じています。
今回のショーのテーマは「馨」。先日、コム デ ギャルソンがコンクリートを表現して香水で発表したように、なんとなくイメージがあるもの、それが「馨」なんです。この不確かだけど、存在するものを各々の記憶を頼りに、嗅覚から視覚へと表現することをテーマにしました。
服飾学生じゃないから表現できる世界があるんです。部員各々の個性を尊重しているので、一般的なブランドのようにルックの統一感はほとんどないですが、荒削りで生々しい服を見てくれたら幸いです。
[hr]
代表の金指氏が語るように、登場した29体の服には露骨な個性と、恥ずかしくなるほどの生々しさが感じられた。
次のショーは12月を予定している。一般大学生がつくりあげる世界に今後も注目していきたい。
Text : (READY TO FASHION MAG 編集部)