デザイナーズブランドをはじめ、幅広いジャンルのアイテムをそろえるユーズドセレクトショップ「ラグタグ(RAGTAG)」。原宿店のリニューアルオープンをはじめ、スタイリストやアーティストとのコラボでも話題が絶えません。

今回は倉庫潜入ツアーと題して、実際に働かれている方のインタビューを交えながら、ラグタグ倉庫で行われている業務内容や、そこで働く魅力を深堀していきます。

1日2000点の商品を納品。まずはタグ付け作業から

全国のラグタグ店舗で買取された商品は、まず国立市にある国立商品センターに届きます。物流の拠点として機能するラグタグの倉庫には、1日に約2000点の商品が届き、常時20〜30万点の古着が保管されています。日々、真贋判定やささげ業務などが行われるほか、オンラインストアへの掲載や店舗への納品が一括で管理されているのが特徴です。

商品が倉庫に届くと、まずは、価格や買取情報などの商品情報が記載されているタグが商品に付けられていきます。

こちらのタグ付けチームでは、1日、5〜6名のスタッフが働き、1時間で60〜100着ほどのタグ付けを行うというスピードの早さ。

さっそく、タグ付けセクションで実際に勤務されている田村さんに、お話を聞いてみました!

RTF編集部
RTF編集部

まず初めに自己紹介をお願いします。

タグ付け担当の田村です。これまでアルバイトとして、入力スタッフやCSチーム(お客様対応)、撮影担当などさまざまなセクションを担当してきました。

田村さん
田村さん
RTF編集部
RTF編集部

ラグタグ倉庫で働き始めたきっかけは?

家が近いからという理由で面接を受けてみたところ、雰囲気の良い職場に惹かれて入社を決めました。今年で社歴は8年目になります。

田村さん
田村さん
RTF編集部
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8年…!長く続けられている理由は?

働いている方が温かいことと、店舗に比べてシフトの融通が効きやすいことですね。並行してお芝居の勉強をしているのですが、「出演作品、見たよ!」と声をかけてくださるアットホームな雰囲気ですし、シフトも柔軟に対応してくださるので両軸で頑張れています。

田村さん
田村さん
RTF編集部
RTF編集部

日々、業務をこなす中でのやりがいはありますか?

目標に対して、どうしたら効率良くこなせるかを考えて仕事ができることです。個人やチームで目標が達成できた時は、達成感があり、率直に楽しいなと感じます。

田村さん
田村さん
RTF編集部
RTF編集部

チームでの目標もあるんですね。

個人作業なのかと思いきや、みんなで協力してこなしていく体制です。チームの仲も良く、働きやすい環境なので、出戻りの方も多いんですよ。

田村さん
田村さん
RTF編集部
RTF編集部

ありがとうございました。

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ちなみに真贋判定は、このタグ付け作業のあとに行われます。店頭での買取時にも実施していますが、近年では偽物の精度が上がってきていることもあり、タグ付け後に再度、専門のプロスタッフが二重確認を行っています。「疑わしきは売らない」をモットーとするラグタグならではの体制です。

偽物と判定されたものは、再度二次流通に出回らないようサンプルとして保管。その後、スタッフの教育用として各店舗に送られるか、焼却処分されます(ラグタグでは、偽物以外の服は再利用する決まりがあり、学生によるリメイクなどで活用しています)。

カメラを触ったことがない人でも大丈夫!ささげチーム

タグ付けや真贋判定が行われた後は、オンラインに掲載する準備へ。

ここでは採寸と商品情報の入力が行われます。ささげ(撮影・採寸・原稿)の採寸の部分ですね!

商品のサイズを一着一着採寸し、オンラインでお客様が購入する際に必要な洋服のカラーの情報や、海外に輸出する際に必要な原産国や素材などの情報を入力していきます。

早い人で1日240点の商品をさばいていくそう…!アイテムごとに担当者を割り振るのが、効率よく作業を進められる秘訣なのだとか。

初めはTシャツやニットなど形が分かりやすいものから、デザイナーズブランドなどの複雑な形状の洋服に徐々にレベルアップしていくので、初心者の方でも安心して働けます。

続いて行われるのが、1日に2000点もの商品が更新されているオンラインサイトに掲載するための撮影。

一点一点を撮影し、実物と画像で色味の差異がないかチェックを行い、商品データと紐付けてタイムリーにアップロードされていきます。ここで撮ったものは最終的な確認をした後、掲載されます。

撮影ボードに貼ってある黒い部分で自動採寸できる仕組みになっている。

撮影ブースは全部で30。1アイテムにつき最低5枚を撮影していきます。シワがないようにしたり腕部分に立体感を出したりするのが撮影の肝。

実際に働いてる人のほとんどが、カメラ未経験で入ってきているとのこと。2〜3日のトレーニング期間を経れば、問題なく作業できるとのことですよ。

ラグタグの心臓部、ストックスペース

続いては、常時20〜30万点の商品が保管されている、ラグタグの心臓部といっても過言ではないストックスペースを拝見!建物は、中二階が休憩スペース、3階と4階がストックスペースです。

モードやストリート、アウトドアスポーツといったように、カテゴリーごとに商品が分類されています。

4階は全てレディースアイテム。意外なことに、メンズに比べてレディースアイテムの方が商品数が多い。

このセクションで働く商品管理チームの仕事内容は、オンラインへの掲載処理が完了した商品を特定のストックに戻したり、オンラインでの購入分や店舗に納品するアイテムをピッキングしたりすること。1日あたり500〜700点の商品をピッキングします。

全シーズンの洋服もたくさん置いてあるので、スタイリストなどがアイテムを探しにくることもよくあるのだとか。

ここでは、ストック担当として10年間、働かれているベテランスタッフの中澤さんに倉庫で働く魅力ややりがいを聞いてみました。

RTF編集部
RTF編集部

まず初めに自己紹介をお願いします。

メンズカジュアル系ブランドのストックを担当している中澤です。

中澤さん
中澤さん
RTF編集部
RTF編集部

入社したきっかけを教えてください。

当時、家が近所だったこともあり、子育てと並行して働きたいと思ったのがきっかけです。店舗だと時間帯が決められていたり、土日に出勤があったりすることも少なくないですが、倉庫だと柔軟にシフトを組めるので働きやすいです。

中澤さん
中澤さん
RTF編集部
RTF編集部

古着はお好きだったんですか?

実は、古着よりもブランドの服が好きです(笑)。倉庫だと、シーズン問わず古今東西、さまざまな服に触れられるので、店舗よりも得られる知識量がはるかに多く、学びのある毎日です。

中澤さん
中澤さん
RTF編集部
RTF編集部

倉庫だと黙々と作業することが多い印象です。職場の雰囲気は?

私は役者をやっているのですが、他にも絵を描いていたり音楽をやっていたりする人が不思議と集まっているんです。基本的には一人で作業をすることが多いものの、職場の人と話す時ももちろんあります。畑は全然違いますが、自分も頑張らなきゃと刺激を受けますね。

中澤さん
中澤さん
RTF編集部
RTF編集部

倉庫で働く魅力はなんだと思いますか?

目の前にお客様がいない分、効率を上げるためにどう計画を立てるかなど日々自分なりに考えて進められるのが楽しいですね。ライン作業のように思われがちですが、裏方だからこそ自分なりのペースで仕事ができます。

中澤さん
中澤さん

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倉庫の最終地点。1日で700点以上の商品を梱包発送

次に、ピッキングされた商品を梱包し、発送準備を行う最終地点へやってきました。

前日に注文された商品を、毎日18時の集荷時間に間に合うよう効率よくさばいていきます。1日の梱包数はだいたい700点ほど。

梱包の間違いや伝票の貼り間違いを防ぐ仕組みが整っているので、安心して仕事に打ち込めます。

1年で最も忙しい時期は、ニューイヤーセールが行われる年始。1日2000点以上の商品の梱包作業が行われるため、特設会場を増設し、チーム全員で作業をしていくそう。

最後に、お客様からの問い合わせに応えているCSチームのセクションへ。1日3〜4名体制で、常にチャットや電話、メールなどで商品の状態や色味、サイズ感などの質問に答えたりしています。

倉庫では、お客様の声を直接聞ける唯一のチーム。お客様から感謝の言葉やお褒めの言葉をもらって、倉庫のスタッフに共有したりしているそうです。

お客様の対応に慣れたスタッフが活躍できる場所でもあり、人が好き、人のために何かしたい方が向いていそうですね!

こちらのCSチームで働く二村さんに、CS業務の魅力を伺いました。

RTF編集部
RTF編集部

まず初めに自己紹介をお願いします。

CS担当の二村です。実は、入社するまではファッションの知識がほとんどなかったのですが、美容院でのレセプションの経験があったので、そこでの接客経験を活かしながら働いています。

二村さん
二村さん
RTF編集部
RTF編集部

アパレル未経験の方でも働きやすいのでしょうか?

働きやすいですね。少人数でやっているということもあり、お互いにフォローし合いながら、働く中で徐々に商品知識を身につけています。

二村さん
二村さん
RTF編集部
RTF編集部

仕事のやりがいは?

電話やメールでお礼の言葉をいただくことがやりがいです。取り溜めて、後で読み返したりもするくらい(笑)。

二村さん
二村さん
RTF編集部
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ズバリ、CSの仕事の魅力は?

お客様と直接やりとりする楽しさはもちろん、非対面だからこそ柄や素材感などを言葉で伝えることの難しさがあり、それが逆に仕事の楽しさにつながっています。洋服の知識だけでなく、言葉遣いやメールでの文章の作り方を実践的に学べています。

二村さん
二村さん
RTF編集部
RTF編集部

なるほど。そういうやりがいもあるんですね。

洋服が好きな人だったらもっと楽しく働けると思います。同じCSチームの洋服好きのスタッフは、お客様と一緒になって「このアイテム可愛いですよね」とメール上でやり取りしたりしていますね。

二村さん
二村さん
RTF編集部
RTF編集部

今後の目標はありますか?

これまでお客様対応をメインにやってきたので、ゆくゆくは受注システムの管理など、システム全体を把握できるようになりたいです。より安心してお客様に注文してもらえるサービスを目指して、自分も成長していきたいですね。

二村さん
二村さん

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倉庫作業と聞くと流れ作業をイメージしがちで、「やりがいはどんなところにあるんだろう?」と思うかもしれませんが、ラグタグの倉庫は流れ作業ではなく、一人ひとりが自分の強みを活かしながら、主体的に考えて仕事に打ち込める環境でした。

また、ラグタグの倉庫以外にもやりたいことの軸を持っている方が多く、お互いに切磋琢磨しながら働けるのも魅力です。ファッション好きだけでなく、「ファッションは好きだけど、別の軸でも頑張りたいことがある!」という方にもぴったりの職場なので、気になる方はぜひ応募してみてはいかがでしょうか。

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三谷温紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。ジェンダーやメンタルヘルスなどの社会問題にも興味関心があり、他媒体でも執筆活動中。韓国カルチャーをこよなく愛している。

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